並中生徒会長の日常 3 (ページ30)

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並中生徒会長の異常 30 ページ30

リボーンside

敗者の首輪を付けながら、アーデルハイトが叫ぶ。

「ジュリーを！！ジュリーをどこへやった！！」

「ヌフフ…私の中に僅かに残りカスがあるかもしれません。」

「貴様ぁ！！」

憎々しいとD・スペードを睨みつける。
しかしそこに「鈴木アーデルハイト。」と普段は苗字しか呼ばないやつが、名を呼んだ。

「落ち着くといい。加藤ジュリーの精神はボクが保護している。彼は無事だ。」

「なっ……では、この残りカスは…」

「無策にボクがスペードくんと接触してるほどボクはマヌケではないつもりだけれど。少し残しているのは、そちらの方が身体に戻りやすいからだ。」

やはりAの方が一枚上手だな。
そう思いながらニヤリと笑う。
涙を流しながら鎖に引かれて闇の中へ入るアーデルハイト。

「鈴木アーデルハイト。」

「…空野…A……」

「これから牢に入る者も、入っている者も、あとで全員出そう。それまで我慢していておくれ。」

「「「！！」」」

あの脱出不可能な復讐者の牢屋から出すというのか。
その言葉に復讐者がAの近くになにかをしようとするが、Aがそれを相殺する。

「悪いけれど…ボクと君たちの炎の純度では格が違う。諦めることだね。」

それはきっと、『第8の炎』。

復讐者はアーデルハイトの鎖を引くと、それに気を取られたD・スペードを水野薫が貫く。
しかしそれは幻で、逆に槍で腹部を貫かれていた。

クロームは操り状態だったが、なぜAが気づかなかったのか。
オレがAを見ると、Aは眠っていた。
代わりに雲雀が前に出る。

「僕の獲物にぴったりだ。手合わせ願おうか。」

「雲雀さん！」

「あのバトルマニアめ！」

だがそれはクロームの“霧のカーテン”により阻まれる。
どうやらクロームは操られているようだった。
その真意を知るためのAは眠ったままだった。

D・スペードに攻撃をされ、殺されそうな中、ここから出るにはAのワープしかねぇ。

「ツナ、Aを起こせ。」

「起こすな。」

オレの指示とは反対の雲雀に目を向ける。
そして静かにオレを見る。

「A、ほとんど炎残ってないから。」

それはオレの指示を理解した発言だった。