並中生徒会長の異常 19 ページ19
リボーンside
守護者を集めたというのに、Aの居場所を聞こうとしていたり。
風の守護者を羨んだり。
こいつら、やっぱり、
「おめえら、Aが欲しいのか？」
「Aはボンゴレで唯一汚れていない存在だ！！」
「彼女を保護すること、シモンファミリー復活のために必要だ！！」
目的は、Aか。
「ゔおぉい！！どけぇ！！」と暴れだしたスクアーロたちに氷の刃が止まる。
「動けねぇ…！！」
「我々がそうしたのだから当然」
「動かなくていいよ。」
鋭いスクアーロやディーノたちを囲む鋭い氷を、『白い炎』が溶かす。
テーブルの上から降ってきたAと『なにか』。
Aは流れるようにソイツをぶん投げ、ワープさせると、『白い炎』で鋭い氷を溶かしていた。
信じられないようなアーデルハイトに対し、炎真はただ静かにAを見ていた。
「A…そんな汚らわしいボンゴレにいる必要なんてない。僕らと一緒に行こう！」
炎真が手を差し出す。
「なっ！裏切る気か！風の守護者！！」と周囲からの声を無視し、言った言葉が…雲雀を治療する、ということだった。
「まずは順序立てて行きたいところなんだが……今回は難しそうだね。」というAの呟きが聞こえた。
「…君、なにがやりたいんだい。」
その視界の中にはオレたちとは違う奴が見えている気がした。
「…違う。君のやっていることは、無意味もいいところだ。……そうは言っていない。……罪には、罰なんだよ。」
Aは誰かと話しているようだった。
しかし、その相手は見えない。
「……要求は。」とAが問う。
けれど、誰も答えない。
「…それだけの想いがありながら…なぜ、真実を受け入れない。なぜ本質を見抜けない。なぜ…なんで、君はっ……！！」
最後はAが泣いているように見えた。
Aは雲雀の頭を優しく撫でると、「わかったよ。」と目を閉じる。
そしてオレたちに静かに振り返る。
その言葉に息を飲んだ。
「ボクは、シモンへ行かせてもらうよ。」
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作者名：ドク | 作成日時：2023年9月6日 11時
