さとみ君の好きな人 パート４

第１４９話〜夢主Ｓａｉｄ〜 ページ24

外が何やら騒がしい。

　 外を見てみたら、黒い車が１台。パトカーが２台止まっていた。

　 黒い車からは、直人さんのお母さんと黒服を着た人たちが７人出てきた。

　 こんな大きくなるんだ、物騒だな。

　 下からは、やや大きめの話し声が聞こえる。

　 私は野次馬でもないし、そもそも興味がないので見に行かない。

　 それから数分後、階段をものすごい勢いで上がってくる音が聞こえた。

　 ドアが開いた。

　 まずい、鍵を閉め忘れた。多分、母さんだろう。

　 やっぱり駄目だったか。

　 息を吸う音が聞こえる。

　 聞こえた声は、母さんの甲高い声ではなかった。

？「聖。」

　 そう呼ばれた。

　 私は知っている。この少し低めの声で安定した大好きな声を。

　「さとみ？」

　 後ろを振り返ったらさとみたちがいた。

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