さとみ君の好きな人 パート４

第１５３話 ページ28

さとみは私の手の上に手を重ねた。

さ「俺、絶対聖を離さない。」

　「うん。」

さ「誰にも渡さない。世界一幸せにしてみる。」

　「うん。」

さ「だから、清瀬聖さん。」

　「はい。」

　 さとみが真っ直ぐ私の目を見る。

　 そして、隠していた小さな箱を出した。

さ「俺と結婚してください。」

　「っ！！」

　 私の前に綺麗な指輪が差し出された。

　 涙が溢れた。

　 こんな幸せなことは数少ない。

　「私は、今のままでも幸せです。

　 だから、これからはもっともっと幸せにしてください。

　 私も、さとみを世界一幸せにしてみせるから。」

さ「それって、ＯＫってこと？」

　「そうだよ。」

さ「や、やったぁぁぁぁ！」

　「おわっ！？さとみ！降ろして！」

　 さとみは私の脇腹を掴んで、抱っこした。

　 めっちゃ怖いんですけど。

さ「ありがとう、」

　「え？」

さ「俺と出会ってくれてありがとう。」

　「こちらこそ、私と出会ってくれてありがとう。」

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