ゲーム脳の彼女とその彼氏の日常２【さとみ君】

第５７話 ページ18

「いや、は？マジで意味わかんないんだけど。」

　 離婚って、あの離婚？

　 何で離婚なんかしたんだ？

　 だって、父さんは浮気とか不倫とかそういうのしない人だぞ？

母「私が好きになってしまったの。」

　「え、いやいや、何それ？父さんはどうなるの？好きになったって、母さんがこの人を？」

母「この人じゃないでしょ？彼は国枝和彦さん、大手企業の社長さんよ。

　 彼が新しいお父さん。」

　 大手企業社長？新しいお父さん？全くもって意味が分からない。
　
母「もう、前のお父さんのことなんか忘れなさい。」

　「なんか？」

　 前のお父さんなんかって言ったか？

　 どこがなんかなんだ？

　 僕の心はふつふつと沸いていた。

　 まだだ、爆発するな。

　「ゆ、百合香は？どうなの？」

ゆ「私はぁ、賛成だよぉ！だぁってぇ、お母さんが幸せならぁいいぃじゃん！」

　「父さんは？」

ゆ「お姉ちゃん、空気読もうよ。」

　 この状況下で空気なんか読めるわけないだろ。

　「僕は反対、だから。」

母「あんた、僕なんて言ってるの？もっと女の子らしくしなさいよ。

　 全く、あの人が甘やかしすぎたのよ。」

　 駄目だ、もう我慢できない。

　「ふざけんなよ？勝手に決めやがって。

　 父さんがどんだけ頑張って働いてるのかも知らずに、のこのこと。

　 甘やかしすぎ？それは母さんも同じでしょ？百合香の事甘やかしすぎなんじゃない？

　 大体、父さんのどこが悪いんだよ？意味が分かんない。

　 僕は断固反対だね、お父さんは一人で十分だよ。

　 どうせ、金目当てなんだろ？父さんじゃ足りなかったんだ。

　 ３人で幸せに暮らしてれば？もう僕には関係ないから。

　 家族じゃない、あんたらなんか。今後一切僕に関わるな。

　 僕の父さんは父さんだけだ。」

　 僕は息継ぎする暇もないくらいな勢いで言った。

母「あんた、いい加減に！！」

父？「いいよ、文子さん。八重ちゃん、ゆっくりでいい私を認めてくれないかな？」

　「一生認めない、あんたが父さんなんて。気軽に僕の名前呼ぶなよ。

　 もう、あんたたちは僕の名前を呼ぶな。」

　 そう言い放ち、僕はカフェを出た。

　

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