ろく ページ7
???「おい…そこのヘッドフォン…。」
何か猫のような格好をした女の子がこっちを見ている。
小学生くらい…だろうか。
こんなに小さい子も連れてこられているのか…。
他にヘッドフォンを付けている人はいないし、ヘッドフォンとは、もしかしなくとも俺のことだろう。
ユキナリ「な、なに…?」
???「お前、あそこのドア、見てこいよ!」
ユキナリ「…えっ!?
な、なんで俺が!?」
???「じゃあ、お前、私らみたいな女に行かせるのか…?
こういうのは、男が行くもんだろ!」
ユキナリ「え、えぇ…。」
結局、猫の女の子の迫力に気圧されて、俺が部屋を見てくることになった。
部屋にゆっくり近づき、中の様子を伺ってみる。
すると、ギギ…と、何か重いものを持ち上げたような音が聞こえてきた。
部屋の中に、持ち上げるものなんてあったか…?
そういえば、あの部屋には椅子があったな、と思い出す。
どうやら、あの部屋の中にあった椅子を持ち上げたようだ。
だけど、なんで持ち上げる必要が…?
そんなことを考えているうちに、扉の奥からドタドタと騒がしい足音が聞こえる。
しかも、心做しかこっちへ向かって来ているような…。
ユキナリ「………!?」
俺は咄嗟に廊下の端に避けた。
すると、大きな音をたてて、扉が外れた。
あ、危ない…!
???「っ!?
お、おい!大丈夫か!?お前!」
思わず、といった感じで白コートの男性が駆け寄ってくれる。
ユキナリ「な、なんとか…。」
俺がそう答えるのと同時に、部屋の中から、コツ、コツ…と、微かに足音が聞こえてきた。
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作者名:ハチミツころっけ | 作成日時:2024年3月15日 16時