よんきゅう ページ50
タケオ「…チッ。まぁ、いい。
それじゃあ、めくるぞ…。」
『お？今度はやけに素直だね警察さん。
変なものでも食べた？』
タケオ「食ってねぇよ！」
私と話しながらどんどん布団をめくっていくタケオさん。
…進んではいるが、めくるの遅ぇな。びびってんじゃねーか。
そして焦らしに焦らして、やっと布団をある程度めくる。
タケオ「これは…。」
え待って、明らかに人の形してね？アレ。
どうしよ、サトルさんとかミホさんの遺体とかだったらどうしよ。
え、やばいやばい。怖い怖い怖い怖い。
どうかマネキンとかなんかであってくれ頼むまじでお願いお願い。
タケオ「マネキンか…？」
『そうそうあれはマネキンだあれはただのマネキ…ん？
ほんとにマネキンだったの？』
リツ「自分で見ろよ…。」
リツちゃんに言われ、ビビリつつ恐る恐る見てみると、ほんとにマネキンだった。
…はっ！なんだよビビらせやがってマネキンのくせに。
うえーいうえーいマネキンなんて1ミリも怖くねぇよばーか。
あ待って、ちょっと怖いかも。顔怖いわ顔。その顔やめて？
コウ「お前、全部口に出てるの気づいてるか？」
『は？嘘だよ。』
新村くんと私が嘘だ、嘘じゃないこのバカ、はぁ？お前殴るぞ的なことを話している内に、マネキンの方ではどんどん話が進んでいく。
マキ「あ！ほら…。
このネームプレート…。」
どうやら、マネキンは病院の患者服のような物を着ていたようで、さらにそこにはかなり小さいネームプレート。
『リンタロウくん、なんて書いてある？』
なぜかは言わないが、やっぱりマネキンの辺りが囲まれていて見えない。
別に身長が低いからとかじゃない。
…あれ、このくだりミホさんのときもやったな。
なんにせよ、見えないことには変わりないので近くに居たリンタロウくんに聞いてみる。
リンタロウ「えーっと…あぁ♪
「ユウヤ」って書いてあるよ♪」
『………は？』
ユウヤ…ユウヤ？
ユウヤって、あの？
なんで…？でも、あの子は、相田くんは。
「ありがとう…琴乃ちゃん。
僕にだって…、幸せになる権利は、あるよね…？」
5年前に、死んじゃったじゃん。
『そっ、か。』
リンタロウ「………。」
まさか…いや、そんな、でも、まさか。
この、【狼ゲーム】という名のデスゲームは、
5年前の、復讐劇だとでも、言いたいのか？
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作者名：ハチミツころっけ | 作成日時：2024年3月15日 16時
