よんに ページ43
ならば、サトルさんの他に注射器が扱える人物は他に誰がいるのか。
チエちゃんにより警察だからという理由でタケオさんが挙げられたが、見たことはあっても使い方までは知らないそう。
コウ「しかし…。」
新村くんが喋り始め、周りが静かになる。
ここには使い勝手の良いまとめ役がいたようで助かった。
コウ「確かに注射器で殺されたからと言って、医者だから犯人というのは少々強引だな…。」
サトル「そうだろ?それに!!
いくら私が医者で注射を打ち慣れていたにしても、抵抗する人に無理やり注射を打つなんてできない!」
『あ、それ私わかるよー。』
サトル「………は?」
私がそう言ってのけると、彼は心底意外そうな目で私を見てきた。
なんだよ、バレるのを予想してなかったのか?
割と最初の方にわかったぞ?
ユキナリ「あ、それって病室にあった睡眠薬のこと?」
『あ、セリフ取られた。』
ユキナリ「あ、ご、ごめん…。」
『いえ大丈夫ですけれども…。
えーと、それじゃ、気を取り直して。
ユキくんの言う通り、睡眠薬を使ったんでしょ?
3階の医務室の薬箱にあった、睡眠薬。
アレは既に2、3錠使われていたし。』
リツ「あー、そういやワタシもその睡眠薬見たなー。」
『サトルさんはそれを使ってミホさんを眠らせた。
…違う?』
チエ「あ…!」
チエちゃんが呟く。
そんな意味ありげに「あ…!」なんて言うものだから、続きが気になって仕方がないじゃないか。
『何か思い出したの?チエちゃん。』
チエ「は、はい…!
そういえば私、サトルさんがミホさんにコーヒーを渡してるのを見ました…!」
『あぁあぁ、バレちゃったねぇ、サトルさん。』
サトル「なっ…!」
ミサキ「そういえば、ウチも昨日サトルさんにコーヒー勧められたんやった…。
コーヒー飲めへんから遠慮したんやけど…。」
サトル「グッ…。」
リツ「ふーん、超怪しいじゃん!」
コウ「どうなんだ?サトルさん。」
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作者名:ハチミツころっけ | 作成日時:2024年3月15日 16時