シスコン少女は変わりたい。【狼ゲーム】 (ページ32)

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さんいちページ32

そうして何個か部屋を回った末に、教室に新村くんを見つけた。

方向音痴持ちなもんで何度もおんなじ部屋回っちゃったから大変だったケドね。

コウ「机や椅子の足も凶器になり得るか…？

いやだが、どれも足が折れなんてないしな…。」

いやこいつ独り言うるせぇな。
私も人のこと言えんけど。

てか新村くんまだ凶器が刃物とかそういう、物理的な物だと思ってんのね。

名探偵新村コウでもこの弁護士殺人事件は解明できなかったかぁ。

ふっふっふっ。

どうやら、現場検証していた私の方が上だったようだな。

…てかなんで殺人起きたのに遺体見ねぇんだよ。
普通一番最初に見るだろ遺体は。

え、あれ？私だけ？私だけかな。…私だけなのか。

いや、まあ、それにしてもあれ簡単だったけどなぁ。

『やっーと見つけたよ新村くん。』

コウ「…なんの用だ。」

『いやー？ちょっと聞きたいことがあって。』

コウ「俺は忙しいんだ、早くしろ。」

相変わらず無愛想だなぁ、なんて思いつつも、私と違って真剣に探索しているらしい新村くんのために、早めに要件を済ませてあげることにした。

『今回の狼って、君でしょ？』

コウ「………は？」

そう尋ねられた新村くんの表情は、酷く困惑したような、それでいて唖然としたようなものだった。