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にきゅう ページ30

おそらく、大量の血は刺殺に見せかけるためのダミーだ。






タケオさんは知らんけど、サトルさんは注射器の話になった辺りから部屋から出ていったので、今植物室にいるのは、私とユキくん、リツちゃん、マキちゃんだけ。







『ユキくん、ちょい目ー瞑ってて。』



ユキナリ「えっ?
な、なんで…?」




私がそう言うと、ユキくんは若干こちらを怪しんだ目で見てくる。

くっそコイツ変なとこで鈍い。




『んだから、ミホさんの傷跡見てみるんだって。



なにそれともユキくんはミホさんのおっ…、』

ユキナリ「分かった分かったからそれ以上言うの止めて。」




『分かりゃいいのよ、分かりゃ。』





私が若干規制を掛けられそうなワードを発する前にユキくんが止め、今度は大人しく目を手で塞いだ。



目を塞ぐ前、ユキくんはどこか焦ったような、それでいて呆れたような視線を私に向けてきていたが、見なかったことにする。






マキ「あれ?ユキナリくん、琴乃ちゃん、今から何かするの?」


『やっほマキちゃん。
今からミホさんの傷口見ようと思って。』




そして、遺体の胸元の衣服をガバッと開けた。



リツ「うげっ、お前よくそんなまじまじと死体見れるなぁ。」


『それほどでも。』


リツ「褒めてないけどな?」










さてさて、傷口は、と…。







うん、無い!!




『ユキくん、ビンゴ。』


ユキナリ「ビンゴ…って…!」


『そ。
…傷口が見当たらないよ、どこにも。』



マキ「えっ!?それ本当!?」


リツ「ま、まじかよ…。」





ユキくん(と私)の大貢献により、ほぼ狼が確定したと言っても過言では無くなっていく。





よし。私はここでスポットライトから退場させてもらおうかな。

さんぜろ→←にはち



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作者名:ハチミツころっけ | 作成日時:2024年3月15日 16時

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