さん ページ3
『いや、まあ、まずはドアだよな。』
思い立ったらすぐ行動!がモットーの私は、まずは出口であろう扉の詮索を始めた。
扉の取っ手をガチャガチャと鳴らしてみたものの、まあ、やはりと言うべきか、扉が開く気配はない。
腕も脚も拘束していないのは誘拐としてどうなんだ、とも思ったが、どうやら誘拐犯は、私と謎解きゲームをして遊びたかったようだ。
扉をもう一度よく見てみると、なにか文字が書かれていることに気づいた。
ふむ、謎解きゲームじゃなくて、間違い探し的な…?
まあどっちでもこっちには関係のないことなので、取り敢えず扉の文字を読んでみる。
『【明るい光にこそ、この部屋を出る鍵がある。】
…ほう。』
明るい光…電球か。
どうやらこの文章の内容を信じると、電球の上か横か下かは知らんが近くに鍵があるらしい。
うーん、やっぱり謎解きゲームだったかな。
とかなんとか思いつつ、ふと電球を見てみる。
自分の身長の2倍以上の高さにある、電球を。
『いや、無理やん。詰んだ。オワタ。
身長足らんくて餓死End。』
物は試しということで、最初の椅子に登って電球に手を伸ばしてみるが、電球の明るさに目が痛くなるだけ。
敗因、私と椅子の背が低かった。
助走を付けた上に、椅子に飛び乗ってジャンプすれば届かない距離でもないのかもしれないが、私はやらない。
なんでかって?そりゃ怖いからだよ。
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作者名:ハチミツころっけ | 作成日時:2024年3月15日 16時