いちさん ページ14
なんて、ルールなんだろう。
人の命を弄ぶような、そんな、ゲーム。
最低だ。
…なんて、ガラにも無いことを思った。
金持ち姉様「も、もし…狼が羊を殺さなかったらどうなるの？」
ウルフ「その場合は命令違反として、狼は無条件に処刑される。」
カメラちゃん「そ、そんな…。」
ヒュッ、と、誰かが息を飲む音が聞こえた。
誰かに殺されるかもしれない、と怯える、弱い羊か。
はたまた、人を殺さざるを得なくなった、弱い狼か。
ウルフ「これで全ての説明が終了だ。」
そう言い残し、メリーとウルフはどこかに消えてしまった。
猫ちゃん「クソ！誰がなんの目的でこんなことを？」
前髪「それはまだ不明ですが…。」
猫耳ちゃんがあっちで少し騒いでいて、それを前髪の紳士が宥めている。
みんなも、猫耳ちゃんや目ん玉セーラーちゃんほどではないが、動揺を隠しきれていないようだ。
虹色君「狼を処刑したら、脱出の扉が開くって言ってたね♪」
おっと、あんまり動揺してない人が1人。
うーん、ハタチ、いってないくらいだろうか。
この中だとかなり若い気がするが、やけに落ち着いている。
虹色君「そこでなんだけど…。
＿＿＿＿＿今回の狼って…だれ？」
「………。」
うーん、素晴らしい程の沈黙。
虹色君のThe,シンプル！な質問に答える者は、まあ居る訳も無く。
『んー、沈黙、だねぇ…。』
金持ち姉様「まぁ、こうなって当然ね…。」
うーん、確かに当然といえば当然なのか。
ヘタなことを言えば、自分が死ぬかもしれないんだから。
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作者名：ハチミツころっけ | 作成日時：2024年3月15日 16時
