=やさしさ・12= ページ38
「・・ごめんね・・ごめんね雄也・・。」
雄也は、僕を強く抱き締めて
「謝んないでよ・・ちぃちゃん。
オレは、オレの意志で、ちぃちゃんの
傍に居たくて守りたいって思ったんだ。
・・ちぃちゃんが、いつか心の底から
幸せだって微笑んで貰える様になりたいんだよ。
・・だから、一緒に乗り越えて行こうよ・・
ね・・侑李______。」
「ゆう・やぁ・・。」
僕はまた・・子供の様に泣いてしまう・・
あの日の夏の、お風呂場で泣いていた僕は
一人ぼっちだった・・でも、今は_____。
雄也は、僕を包み込む様に抱き締め
優しい声で囁く。
「オレ、小5の夏休み・・ここで侑李に
逢ったの思い出したんだよ。・・だから、
この前も、今日も・・ここに来たんだ。」
雄也を見上げた僕の顔を、覗き込み優しく笑う。
「夜中に目が覚めてね・・。
侑李に逢いたくて仕方なくて・・もしかしたら
ここに来たらって想って_____。
オレ、一刻も早く侑李に逢いたくて逢いたくて
居ても立っても居られなくて____。」
雄也は「ふふ。」と優しく笑い
僕の頬を撫でながら
「もし、あの日____。
小5のオレが・・侑李を少しでも・・ちょっとでも
助けてあげられていたなら・・小5のオレを・・
ふふ・・褒めたいよ・・。」
僕は、「ふふ・・。」と小さく笑って
「・・でも、なんで・・この公園に来たの?
小5の雄也は・・?」
「いやさ・・侑李が、帰ってくんの
そろそろかなぁ・・逢いたいなって
小5のオレは、想ってて・・そんで・・
小2の時だったかな。侑李が、このイチョウの木
好きだって言ってたの想い出してさ・・。
もしかしたら逢えるかなって____。」
目を細め雄也が照れながら、優し気に笑う。
「・・オレの逢いたいって呪文が・・
効いたのかもな。あの時も・・今日も__。」
「__うん。
・・ありがと・・雄也。」
雄也は自分の涙を拭って優しく笑う。
そして、柔らかく僕の頬を
優しい両手で包んで
「侑李のホッペ、すげぇ冷たくなっちゃったよ。
風邪引くから・・そろそろ帰んないと。」
「う・ん。・・でも僕・・
雄也とまだ離れたく・・ない。」
そう言った僕の顔を見つめ
「く――っ。可愛い事言うなぁ・・。」
とボソリと言って、俯いて・・すぐパッと顔を上げ
「わかった、オレんち・・行こ?」って言った。
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あひる(プロフ) - 優子さん» わぁぁ〜い!優子さんのコメントだぁ!!ありが太陽!!嬉しいです( *´艸`) (2017年2月15日 19時) (レス) id: 6803c45da5 (このIDを非表示/違反報告)
優子 - 読みました。おまけのお話し良かったです。侑李君可愛い~ (2017年2月15日 19時) (レス) id: 2f2289b391 (このIDを非表示/違反報告)
あひる(プロフ) - 優子さん» 優子さん、コメントありがとうです!!おまけまでどうぞよろしくですっっ!! (2017年2月5日 21時) (レス) id: 4df7931a15 (このIDを非表示/違反報告)
優子 - 読みました。侑李君嬉しそうだね。雄也君と裕翔君と涼介君と大ちゃんと慧君優しい~ヤバい~ (2017年2月5日 21時) (レス) id: 2f2289b391 (このIDを非表示/違反報告)
あひる(プロフ) - 優子さん» 優子さんっ!いつもありがとうですぅ〜!!すごく支えになります!!これからもよろしくですっっ!! (2017年2月2日 18時) (レス) id: 4df7931a15 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あひる☆ | 作成日時:2016年12月11日 14時