大きな桜の木の下で？(１) (ＪＵＭＰｘＪＵＭＰ)６人組シリーズ(４)

＝やさしさ・７＝ ページ33

それからの帰るまでの２日間・・・。

地獄だった＿＿＿＿＿＿。



ビクビク・・怯えて。

いつ、何をされるか解らなくって・・。

夜も眠れなかった・・。



帰る日の朝、玄関先で

アイツが嫌な笑い顔で言った。

「また、来年もおいでね。
　一緒に、遊ぼうね＿＿＿＿＿＿。」って。



反吐が出た。



何言ってんだ、コイツ。って＿＿＿。



悔しかった・・だから、僕は拳を握り締めて

ニッコリと笑顔で・・涙を我慢した＿＿＿。






＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿。




ねぇ・・雄也、覚えてるかな？



あの、この前抱きしめてくれた

あのイチョウの木の公園の事＿＿＿＿。




小５の僕が田舎から帰った日。

その日の夕方、家に居たくなくって

あの公園に居たの。



泣いてなかった。

だって、涙が枯れて出なかった。

ただ、ただ、ぼんやりしてた＿＿＿。




そしたらね、そこに・・雄也が来てね。

「ちぃちゃん、ひさしぶり。」って

優しい笑顔で声掛けてくれたの。

・・知られたくない恐怖と

・・一番に逢えた嬉しい気持ちと

とっても・・複雑で。





なんでかな？

雄也が「・・泣かないで。」って言ってくれたの。

涙なんか、一粒も出てなかったのに・・。

なんでかな？




ねぇ、雄也覚えてる？



僕のＳ０Ｓ・・

ちゃんとキャッチしてくれてたの・・。





忘れちゃったかな＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿。

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