大きな桜の木の下で？(１) (ＪＵＭＰｘＪＵＭＰ)６人組シリーズ(４)

＝やさしさ・４＝　〜ゆうりさいど〜 ページ30

『やだぁ・・やめて・・お兄ちゃん・・
　なに・・？・・なに、するの＿＿＿＿＿＿。』




＿＿＿＿汚い。＿＿＿＿＿＿＿




『やぁっ。・・いたい・の・・やめてっ・・
　・・こわい・・んっ・・・いたいの・・やだ＿＿＿＿＿＿っ。』




＿＿＿＿＿苦しい。＿＿＿＿＿＿






小５の夏のあの日。

僕は、森の中で従兄に・・穢された＿＿＿＿。





＿＿＿『お前がそんな顔して・・
　 そんな眼で見るからいけないんだ
　 お前のせいだ＿＿＿。』＿＿＿＿＿＿＿＿＿



荒いヌメヌメとした息を吐きながら

僕の上で蠢いて・・その言葉を吐いて棄てた。




蝉がうるさく啼いていたのに、聞こえるのは・・・



荒い気持ち悪い息遣いと、

嫌な汚い擦れる音だけ＿＿＿＿。




息苦しくて、痛いトコばかり・・・。

胸やけがする程の草の臭い。

背中に当たる・・木の根っこの感触

腿の後ろに当たる・・砂利と土の感触



仰ぎ見た・・木々から見える

悲しい程・・晴れた空＿＿＿＿＿＿。




自分の横に壊れて堕ちた虫かごと

粉々の・・揚羽蝶＿＿＿＿＿＿。




アイツが殺した・・揚羽蝶。

アイツが殺した・・僕のココロ＿＿＿＿＿。




忘れたいのに・・忘れられない。



アイツがつけた腿の付け根の痣

消したいのに・・消せない＿＿＿＿＿。




アイツが強く握ってた、手首の感触

拭いたいのに・・拭えない＿＿＿＿＿。




汚い、僕の身体。

汚い、僕の胸。

汚い、腰、腿・・

汚い、痣＿＿＿＿＿。

唇も舌も・・全部＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿。




アイツが触ったもの、全部

汚くて・・穢れてしまった＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿。




キレイナトコハ、ヒトツモナイノ。

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