大きな桜の木の下で？(１) (ＪＵＭＰｘＪＵＭＰ)６人組シリーズ(４)

＝ちぃちゃん・１２＝ ページ22

電車の車内で

雄也は無言のまま

僕の手を掴んで離さない＿＿＿＿。




どんなに振り解こうとしても、

雄也が、強く強く握っている。




車両の端の方に立って、

僕は俯いて、繋がれている手を

人に見られない様にした・・

だって、僕のせいで・・

雄也が、変な目で見られてしまうから＿＿＿＿。



＿＿＿＿どうしよう・・どうしたら？＿＿＿





僕達の住んでる最寄駅に着いて

雄也は、僕の手を・・

ぎゅっと掴んだまま電車を降りる。




「ねぇ・・雄也、お願いだから
　手、離して？・・雄也が・・
　雄也が、僕のせいで変な目で
　見られるの・・嫌なの＿＿＿＿。」


「ちぃちゃん・・違うよ。
　・・関係ない、人なんて・・
　関係ないんだ＿＿＿＿＿。
　オレは、離さない・・絶対に。」


「雄也・・。だめだよ・・。
　お願い・・手、離してよ＿＿。」



僕は俯き、泣きながら懇願した＿＿＿。




どうしよう・・どうしたらいいの？


強く強く、僕の手首を握って

ビクともしないよ＿＿＿＿。




＿＿＿＿男の人の力＿＿＿＿




・・・でも、なんでだろう・・。

いとこに握られていた、あの手首の感触が・・

なくなっていくような・・そんな感じがしたの＿＿＿＿。

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