黒猫4 ページ6
バタバタと忙しなく行き来する黒服達。
「其方の写真機は如何だ?」
「何も映っていない」
「くそ、幾ら調べても其れらしい情報1つ出てこない」
私と中也の頭の上を声が飛び交い、『黒猫』の捜索を進めている様だ。
…尤も、手掛かりらしいものは何一つ出てこないのだけれど。
「…捕まると思うか?彼奴」
「簡単にはいかないだろうねェ。嗚呼、あの時中也が取り逃がさなければなァ」
「煩ェな!」
中也は威勢よく噛み付いてはくるが、罪悪感が心を占領している事が表情からよく解る。
「…別にあれは君のミスじゃあ無い。気味が悪いから落ち込むとかだけはやめてくれ給え」
私の言葉に怪訝な顔をしながら口を開く中也。
確かに、私がこんな優しい台詞を吐くなんて、と驚きたくなるのも無理はない。
というか、私が1番驚いている。
「…ンだよ、手前こそ気味悪ぃな。まぁ…有難よ」
彼も彼なりに素直に言葉を口にし、頭にかかった靄を振り払うように頬を両手でペチン、と叩く。
「うし、やるぞ!捻り潰してやる」
「そうそう、其れ位脳筋な方がThis is 中也って感じで莫迦っぽくて素敵だよ。うふふ」
「やっぱ死なす」
─こんな下らない憎まれ口を叩いていたが、結局其の日は何の手がかりも掴むことが出来なかった。
____事件が起きたのは、其の日の晩のことだ。
「うっふふふ、嗚呼嫌ね。血の匂いがこびりついていて、気持ち悪いったら無いわ。」
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久々更新すみません;
今回話してるのがほぼ双黒のみという、ただ双黒を楽しむ回みたいになってしまいましたすみません、w
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作者名:まるてん x他1人 | 作成日時:2018年8月2日 10時