CASE.1-3「似て非なり｣ ページ5
『ごめんね、忘れて。』
そう言った彼女の眼差しは、先程までの真剣な様子とうって変わり、冷たいものになっていた。
「……。」
どうして謝るのか、なぜそんな目をするのか。
言いたいことは思い浮かぶけど、彼女を前にするとどうも言葉にするのに時間がかかってしまう。
立花さんの妹、Aちゃん。
先輩と共に働いていた頃は、よく彼女の話を聞かされていた。
それはもう、凄いんだよって。
"でも、ソウちゃんも負けず劣らず賢いからね。Aとは色んな意味で気が合うと思うなぁ。"
そんな先輩の話に、僕は少なからず興味を持っていた。
それから少しして、先輩とツバキちゃんと僕、それから彼女の四人で食事に行ったこともあった。
初めて彼女を目にした時、確かに立花先輩の妹とわかるほどには二人は似ていると思った。
だけど間もないうちに、実際は似て非なる姉妹だと感じ取った。
立花先輩は明るく陽気で、時に大胆な性格。
妹も同じような気質ではあったが、立花さんよりも落ち着いている印象を受けた。
それから一番は、彼女の表情に時折
それは嫌悪感を抱くようなものではなく、なんというか、神秘的な雰囲気。
長い睫毛の奥に佇む、まるで宝石のような
それから本当に僅かな回数しか会うことはなかったけれど、会うたびに僕は彼女の存在が気になっていった。
彼女には何が見えているんだろう。
その目に映る世界を教えてほしい。
いつしか、そんな風に考えるようになっていた。
*
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Lito(プロフ) - 神作品に出会ってしまった…更新待ってます！続きをお恵みください……！！！ (2022年1月31日 17時) (
レス) @page8 id: d0534e1594 (このIDを非表示/違反報告)
ぽぴら(プロフ) - 神無雪。/くろめも@元uruhuさんさん» コメントありがとうございます。わかります〜;;そんな風に言っていただけて嬉しいです！頑張って完成させたいと思いますので、これからよろしくお願いします……！ (2020年11月13日 12時) (レス) id: d4ba406946 (このIDを非表示/違反報告)
神無雪。/くろめも@元uruhuさん(プロフ) - 神崎ソウシロウさんの作品ちょっと少ないので読んでて楽しいです (2020年11月13日 6時) (レス) id: 18e59d97df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽぴら | 作成日時：2020年11月13日 4時
