第十五夜 ページ19
。
ぴりりりりりりりりりり
太「うわあ?!」
『ぎゃ?!』
突然なった電子音に、二人ともびっくりして声をだす。私のスマホだ。…いやその前に私、変な声……。ぎゃ?!って何だ。ぎゃ?!って。
太「何その声…。女っぽくない」
『それはどーも』
余計なお世話である。太宰がどうしても離さないので手を精一杯伸ばしどうにかスマホを掴む。着信の元は谷崎だった。
谷崎では、先に行って予約取っておきますね
『げっ…もうそんな時間か…』
太宰の騒ぎがあったので時の流れを忘れていたのだ。甘味の約束である。良い店は無いかと乱歩さんやナオミちゃんに聞いた店だ。あの乱歩さんと現役女子学生のお薦めなので、期待できそうだと楽しみにしていた。
太「?どうしたの?」
『ああ、うん…。谷崎と約束があって…』
太「……まさか、
『ち、違うわ!』
ふっと太宰の瞳から光が失われていくのを見て、私は慌てて否定をする。ただ甘味を食べに行くだけで谷崎が恨みを買うなんて、とても申し訳ない。
太「本当?…嘘ついてない?」
『本当!』
私は力づくでどうにか太宰を外し、外出用の服に着替え、大慌てで玄関へと向かった。今日で玄関に来るのは2回目だ。
太「…じゃあ、待ってるからね。…必ず帰ってきてね。他の男の家に寄らないでね」
『う、うん』
ここはお前の家じゃねえだろ、と思いつつ、時間が無いので言葉を呑み込み自宅を後にする。…下着とか、漁られないよな…?え、大丈夫かな?
太「さーて、下着下着〜」
『……大丈夫じゃないかもしれない…あいつの事だから…』
太「くしゅんっずずっ…誰かが私の事を噂しているのかも…“太宰さんかっこいい!”と、麗しいお嬢さんが…いやきっと時雨が私のことを))」
『…寒っ』
今日そんな気温低かったっけ?と呟きながら車を走らせる。
『…あ、谷崎に返信しとこう』
時雨もうちょいで着くよ〜
と、アプリを開いたときに着信があったので見ると…。
中也明日空いてるか?
…いや、あいついつの間に友達登録したんだよ?!怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い。
時雨ああ…明日日曜だし、空いてるけど。というかお前いつの間に登録したんだよ
中也じゃあ、明日迎えに行くから待っとけ。良い店連れて行ってやる
文字数の関係で次へ
80人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
花吹雪 - ブホォォォwww面白いです!応援してます! (2020年9月14日 21時) (レス) id: afa01603c5 (このIDを非表示/違反報告)
ミレー - リクありがとうございました(。・x・)ゞ♪ 遅くなってごめんなさい(つд;*) (2020年2月29日 15時) (携帯から) (レス) id: a496965e6a (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 面白かったです^_^続きが、すごく気になります^_^これからも、頑張って下さい^_^ (2020年1月19日 22時) (レス) id: 161c6e3e4c (このIDを非表示/違反報告)
ミレー - 今回も面白かったです(*^□^*) 今年も更新頑張って下さい (2020年1月2日 23時) (携帯から) (レス) id: a496965e6a (このIDを非表示/違反報告)
ミレー - リクエスト良いですか(*^□^*) 中也様(15) と中也様(16)お願いします(*^□^*) (2019年12月27日 21時) (携帯から) (レス) id: a496965e6a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:五星暁。 | 作成日時:2019年9月17日 2時