第十四夜 ページ18
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リビングで時計の音が静かに鳴り響いている。それ以外の音は、何も無かった。
私の前には、太宰が真剣な面持ちで正座している。
『…一つ聞こうか』
太「なんだい?ハニー」
『ほざけ』
太宰が真顔でのふざけを私が三文字で貶す。こちらも真顔である。
『これまで何してた?』
太「ちょっと自分探しに」
『さいですか。…見つけた?』
太「うん。フィッシュアンドチップス、美味しかった」
『旅レポじゃねーか』
太宰は「お土産」と云って太宰がカバンからいろいろ出してくる。ちなみにフィッシュアンドチップスとはイギリスの料理である。
太「ほら、これ着てみてよ!」
『え?なにこれ』
それは露出度高めのバニーであった。ご丁寧にウサ耳カチューシャもついているし、尻尾も本格的だ。
『ちょ…これは無理』
太「えー?何が不満なのさ?私が食べたかったのに」
『それが不満だよ』
太「えー?…じゃあ、これは?」
『云っとくけどさっきのみたいなのは俄然お断りだからな』
太「ふふっじゃじゃーん!」
太宰が自慢げに取り出したのは、私の瞳と同じ藤色のドレスだった。長すぎず、とても肌触りがいい。露出度も高くなく、なにより綺麗だった。
太「…君があんなことをされて嬉しいわけがないのに…ごめんね」
太宰は、しょげた少年のような表情をしていた。思えば、15歳でも18歳でも、こいつが子供らしいときを見たことが無い。
太「このドレス…君が嬉しがると思って…どうかな?」
『うん。とっても素敵。ありがとう…治』
太宰がはっと、顔を上げた。ぽた、と太宰の瞳から涙が零れる。途端、その端麗な崩れた。
太「っ………」
がばっと、太宰が勢いよく私を抱きしめる。背中が震えている。
・
・
今だけだぞ、と思い、太宰の背中を優しくなでた。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
太「…中也の匂いがする」
『え?!……あ、ああ……』
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ヤンデレ要素薄まってる…。
次回は谷崎君ヤンデレにします…(´・ω・`)
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花吹雪 - ブホォォォwww面白いです!応援してます! (2020年9月14日 21時) (レス) id: afa01603c5 (このIDを非表示/違反報告)
ミレー - リクありがとうございました(。・x・)ゞ♪ 遅くなってごめんなさい(つд;*) (2020年2月29日 15時) (携帯から) (レス) id: a496965e6a (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 面白かったです^_^続きが、すごく気になります^_^これからも、頑張って下さい^_^ (2020年1月19日 22時) (レス) id: 161c6e3e4c (このIDを非表示/違反報告)
ミレー - 今回も面白かったです(*^□^*) 今年も更新頑張って下さい (2020年1月2日 23時) (携帯から) (レス) id: a496965e6a (このIDを非表示/違反報告)
ミレー - リクエスト良いですか(*^□^*) 中也様(15) と中也様(16)お願いします(*^□^*) (2019年12月27日 21時) (携帯から) (レス) id: a496965e6a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:五星暁。 | 作成日時:2019年9月17日 2時