空に焦がれたあの日の俺へ。 (ページ14)

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「…………」

「ホラ王様！そろそろ本気出した方がいいんじゃない？」

…まぁた、アイツはつっかかって…

「おい、いい加減に…「なんなんだよお前！昨日からつっかかりやがって！！
王様のトスってなんだ！！！」

「…日向、”王様”も意味知らねーのか？」

「？こいつが何かすげー上手いから…他の学校の奴がビビってそう呼んだとかじゃないの？」

「ハハッ(笑)そう思ってる奴もけっこう居ると思うけどね」

「？？」

県大会、決勝…。

相手は”コート上の王様”。誉れ高い異名の持ち主はさぞや優秀なんだろうと思ってた。

でも、あのトスを見て理解した。

「自己チューの王様、横暴な独裁者」

…噂じゃ、”コート上の王様”って異名は北川第一の連中がつけたらしい。

”王様(影山)”のチームメイトが…。

「横暴が行き過ぎてあの決勝、ベンチに下げられてたもんね」

「もっと速く!!」

＿＿第1セット、俺らのセットポイント。

影山がトスを上げた先…そこには”誰も居なかった”。

それはあの日の何度目かのコンビミス。

でも、最後のアレは”ミス”じゃない。

あれは拒絶のように見えた。

”もうお前にはついて行かない”と

チームメイトから影山に向けた一球だった。

「＿＿＿影山、お前、もうベンチ下がれ」