第百伍拾陸訓 ページ30
阿伏兎に担がれながら幕府の手下から逃げる最中、Aは聞いた。
貴方｢…お前夜兎だろ。なぜ鬼兵隊と手を組んでいる｣
横を走りながら神威は笑顔で答える。
神威｢ん？晋助って面白いでしょ？アイツといると強いヤツと出会えるし。お姉さんみたいな｣
貴方｢…団長ってなんの団長なんだ｣
阿伏兎｢お姉さん夜兎は知っててそこは知らねぇの？｣
神威｢鬼兵隊も知らなかったようだしね。真選組なのに｣
阿伏兎｢へーえ。お姉さん真選組なのね｣
Aを担ぐ阿伏兎は彼女の強さに納得したように笑った。
阿伏兎｢俺たちゃ春雨第七師団っつー天人の宇宙海賊やってんの。聞いたことない？｣
貴方｢知らん。私は最近こっちに帰ってきたんだ。それに天人だのなんだの興味無い｣
神威｢ね？面白いでしょこの女｣
淡々と言い放つAになんとも着飾らない女だと阿伏兎は思った。神威が気に入る理由も何となく察したが、また面倒臭い地球人に関わってしまったと後悔する。
阿伏兎｢…はーあ…めんどくせぇ…｣
深い深いため息。しばらく走り、もはやボロボロになってどこが部屋かも分からない居間に高杉の姿が目に入った。
また子｢晋助様ァァ！！第2部隊がやられました！もう引き上げた方が…｣
高杉｢あぁ。そのつもりだ。船を用意しろ。引き上げるぞ｣
鬼兵隊のまた子達とも合流し、この場から逃れようと船がつけてある場所へ再び走り出した。
貴方｢降ろせ！私は行かん…っ！｣
阿伏兎｢あーあ、暴れんなって、団長につけられた傷がまだ痛むだろ｣
貴方｢…ちっ｣
高杉｢威勢はいいな姉ちゃん｣
フッと笑った高杉の視線に吸い寄せられてまた子の視界に映ったAに白羽の矢が立つ。
また子｢ちょ、！？晋助様！な、なんスかその女は！？｣
あたふたと高杉に問い詰めるまた子。後ろでは武市変平太がふむふむと顎に手を当て品定めするようにAを眺めていた。
高杉｢真選組の女総長だ｣
また子｢？あ、前に万斉先輩が言ってたあの？｣
武市｢これはこれは、世にも美しい女性だ。しかしまぁ、10年前の姿はあどけなさがありピチピチの女子だったことでしょう｣
また子｢先輩いい加減やめてくれませんかロリコン変態｣
武市｢ロリコンではありませんフェミニストです｣
また子｢キモイっす先輩｣
いつものようにただまた子に真顔で切り捨てられる武市変平太であった。
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尾っぽ(プロフ) - 美恵子さん» ありがとうございます！！ (2022年7月28日 17時) (
レス) id: 96e7b68837 (このIDを非表示/違反報告)
美恵子(プロフ) - すっごくおもしろいです！！！ (2022年7月2日 11時) (レス) id: 12d04b5d59 (このIDを非表示/違反報告)
尾っぽ(プロフ) - たろ。さん» めちゃくちゃ嬉しいです…私も嬉し泣きしちゃう…更新頑張りますね！ (2022年3月24日 12時) (レス) id: 469c01063a (このIDを非表示/違反報告)
尾っぽ(プロフ) - 紫姫さん» ありがとうございます！イラストに興味がありましたらTwitter垢作ろうか悩んでるのでたぶん今後そちらにあげていきます！笑 (2022年3月24日 12時) (レス) id: 469c01063a (このIDを非表示/違反報告)
たろ。(プロフ) - 泣いたり笑ったり忙しいな。めちゃくちゃ面白くて一気読みしました。更新楽しみにしてます (2022年3月11日 2時) (レス) @page44 id: ba071d904f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：尾っぽ | 作成日時：2017年8月21日 1時
