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第百四十陸訓 ページ20

神楽「あ!いたアル!」

キャバクラから両手に上司を引き摺りながら帰っていると新八と神楽が駆け寄ってきた。

貴方「どうした?」
神楽「A探してたネ」

神楽がニコニコと話している間、後ろの方で新八が彼女が両手に持っているボロボロの男の姿を見て青ざめたのは触れないでおく。

貴方「そう。すまんな。うちのバカども迎えに行っていた」

大変ですね…。と苦笑いで新八は返した。

山崎「総長〜!あ、神楽ちゃんに新八くん。よかった。総長に会えたんですね」
貴方「今から屯所に帰るところだ」

彼女がキャバクラに部下を送った指令を聞き、他の部下はキャバクラへ、そして山崎はAを見つけてやってきた。

山崎「じゃぁ俺は…」

Aが屯所に帰るということで山崎はどうしたらいいかと問えば両手の男を差し出した。

貴方「先にこいつらを連れて帰っておいてくれ」
山崎「了解で…えええ!?松平のとっつぁん!?え!?なんでこんなボロボロに!?」
貴方「そいつは家にでも送っておけ。よろしく頼んだ山崎」

近藤の状態は既に予想済みだったがさらにもう1人松平も同じ姿となっていて山崎が頭を抱えたが彼女は当たり前のように言い残して帰っていった。


貴方「それで、なにか用か?」
新八「いや、用ってほどは…」
神楽「Aって好きな人いるアルカ!?」
新八「え!?そんな唐突に聞く!?」
貴方「はぁ?」

新八の思うように彼女は拍子抜けした表情をした。

新八「あ、えっと…恋愛として好きな人はいるっていうことを聞きたいんですけど…」

フォローするように付け加えて聞けば、Aは1つ息を吐いた。

貴方「悪いがそういうのはよく分からない。考えたこともないし考える気もない」

考える気もない。そう言われて2人は肩を落とした時、すっと襖が開いた。

近藤「Aちゃん!」
貴方「近藤」
近藤「新八くんがきたんだってな!?」

先程までボロボロになっていたはずなのに今は何事も無かったかのように騒がしく駆けてきて、新八に笑顔を向ける。

近藤「はっはっは!お茶は出したかい!?」
貴方「全く、どれだけ頑丈なんだお前は。…今から淹れるよ」

そう言ってAは立ち上がった。

新八「…あれ、もしかして、これって…」
神楽「ほんとに…」

近藤「俺も手伝おう!」
貴方「邪魔だ。どっか行ってろ」

近藤と言葉を交わす彼女のはどこか緩んでいて、先ほど可能性を拭えたはずなのに、勘違いしてしまいそうな、そんな表情だった。

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尾っぽ(プロフ) - 美恵子さん» ありがとうございます!! (2022年7月28日 17時) (レス) id: 96e7b68837 (このIDを非表示/違反報告)
美恵子(プロフ) - すっごくおもしろいです!!! (2022年7月2日 11時) (レス) id: 12d04b5d59 (このIDを非表示/違反報告)
尾っぽ(プロフ) - たろ。さん» めちゃくちゃ嬉しいです…私も嬉し泣きしちゃう…更新頑張りますね! (2022年3月24日 12時) (レス) id: 469c01063a (このIDを非表示/違反報告)
尾っぽ(プロフ) - 紫姫さん» ありがとうございます!イラストに興味がありましたらTwitter垢作ろうか悩んでるのでたぶん今後そちらにあげていきます!笑 (2022年3月24日 12時) (レス) id: 469c01063a (このIDを非表示/違反報告)
たろ。(プロフ) - 泣いたり笑ったり忙しいな。めちゃくちゃ面白くて一気読みしました。更新楽しみにしてます (2022年3月11日 2時) (レス) @page44 id: ba071d904f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:尾っぽ | 作成日時:2017年8月21日 1時

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