101話 アリザ、血溜まりの彼女。 ページ9
愛しの兄様が、
私を呼ぶ声がする。
アリザ「兄様！？」
私の言葉を聞いて、
ミオウとゼカルも声の主に気がついたみたいだ。
タッ、
ビルの間を縫い飛び上がって、
声のした方へ向かう。
すぐに一キロ先に兄様を確認した。
一直線に駆け抜ける。
アリザ「やっと呼んでくれたのね！兄様！！」
私は兄様の胸に飛び込んだ。
遅れてミオウとゼカルが、
そして合流したらしいラノアとゼフェルも到着する。
中也「………みんな、来てくれたのか。」
ラノア「お前のピンチとあらば、皆集う。」
ゼフェル「ええ、キュラル殿には借りがありますから！」
おそらく、
町中のモニターや液晶ディスプレイからのライカの声を聞いたんだろう。
俺のピンチにみんな駆けつけてくれた。
あァ、俺はなんて…………
中也「…………仲間に恵まれてンだろうか。」
アリザ「ん？兄様…………？」
中也「何でもねェよ。ありがとな、リザ。」
アリザ「うん、私、兄様の役に立ちたいの！」
ニコニコと笑うリザの頭を優しく撫でた。
この感じ、だいぶ懐かしい気がする。
俺はみんなを振り返り、言った。
中也「俺は、ライカの所に行く。行って、レインを連れ戻す。」
俺の仲間たちは力強く頷いた。
待っていてくれ、
レイン。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−？？？side
暗い、
暗いよ…………
ゆっくりと目を開けると、
私は水溜まりの中にいた。
あれ？
何で私は水溜まりに座り込んでいるの？
随分とぼやけた白黒の世界で、
私は一人。
少し時間がたった、
私の意識は段々とはっきりしてくる。
「んっ、」
チリっと目が痛んだ、
恐る恐る目を開けてみると視界に入ってきたのは………………………………
「うわぁぁっ！」
水溜まりなどではなかった。
液体は深紅の…………血液だ。
私は血溜まりの中に座り込んでいた。
驚いて思わず後ろに下がると、
何かがてに触れた。
「な、何…………？」
血溜まりの中にいたのは、
私だけではなかったのだ。
「あ…………アァァァァアッ！！！」
愛しい愛しい私の…………
ラル。
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なっちゃんりんご - 低評価されるのは誰でも悲しいと思います。お休みする事は気にしないで下さいね！つんつんさんのペースでいいと思いますよ！ゆっくり待ってますね〜 (2018年7月9日 22時) (
レス) id: 4d17e83c8d (このIDを非表示/違反報告)
なっちゃんりんご - 初コメ失礼します！この作品大好きです！！中也の前世が吸血鬼という今まで見たことのない作品で興味が湧き、読んでみるとどハマりしました。これからどうなるのかとても楽しみです！応援してます！話は変わりますが、ハッピーエンドでお願いします！ (2018年6月30日 20時) (レス) id: 4d17e83c8d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つんつん | 作成日時：2018年4月15日 13時
