100話 中原中也、犯人と逃亡。 ページ8
モニターに現れたノイズが、
少しずつ荒くなっていく。
ザ、ザザッ、ザー
そしてヨコハマの地図さえ見えなくなった。
中也「ンだよ、気味が悪ィ…………」
モニターは砂嵐状態、
俺たちのいる制御室は混乱している。
其だけじゃなかった。
プルル…………
プルルプルル、キンコン、ピロピロ、プルルッ、ピロリン、プーッ、プーッ、プルルプルル、キンコン、ピロピロ、プルルッ、ピロリン、プーッ、プーッ、プルルプルル、キンコン、ピロピロ、プルルッ、ピロリン、プーッ、プーッ、プルルプルル、キンコン、ピロピロ、プルルッ、ピロリン、プーッ、プーッ、
一斉に携帯がなり始めた。
ユキ「う、わ…………耳に悪い!!」
安吾「今度は何なんですか!?」
『皆サんコんにチは、聞こえるカ?』
女性の声がした、
さっきまで砂嵐だったモニターや携帯からだ。
『あァ、やっト入れた!』
どこか機械じみた不気味な声だ。
『声は少しマシになっタようダけれド…………』
それでマシになった方なのか?
不気味な女は話し続ける。
『私はライカ、最愛のカレを殺サれタ者。犯人ヲ探せ!!ヤツの名は“キュラル・レミナス”またの名ヲ“中原中也”ダ!!』
大音量で俺の名前が呼ばれた。
太宰、
坂口、
ユキがバッと俺を見た。
中也「は…………俺?」
『明日の日没前まデに私のトコろへ連レて来なけレバ皆殺しダ!!』
ユキ「みッ、皆殺しっ!?」
太宰「不味いことになったね?」
太宰はいつになく真剣な顔でこっちを見る。
中也「お、おい、太宰…………?」
太宰「個人的にはすぐにでも彼女のところへ行ってもらいたいのだけれど。」
安吾「一人の命かヨコハマ市民の命か………」
坂口まで不穏なことを言い始めた。
ユキはどうすればいいのかわからないみたいだ。
中也「…………っ、クソッ!!」
俺はその空気に耐えられなくなり、
機密機械のあるその部屋を飛び出した。
政府のビルの中をいっきに駆け抜け、
大通りへ外へと出る。
中也「…………レイン。」
不思議とその名前を呟く。
はやく会いたい。
吸血鬼の跳躍力で空中へ飛び上がった。
そしてスぅっと息を吐いた。
中也「リザッ!」
俺を“兄様”と慕う小さな少女、
その名前を鋭く呼んだ。
ビル風がいっそう強く吹いて彼らは来た。
俺の元血族たちにラノアとゼフェルだ。
アリザ「やっと呼んでくれたのね!兄様!!」
弾丸のようにリザは俺に飛び込んできた。
101話 アリザ、血溜まりの彼女。→←99話 アリザ、二手とモニター。
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なっちゃんりんご - 低評価されるのは誰でも悲しいと思います。お休みする事は気にしないで下さいね!つんつんさんのペースでいいと思いますよ!ゆっくり待ってますね〜 (2018年7月9日 22時) (レス) id: 4d17e83c8d (このIDを非表示/違反報告)
なっちゃんりんご - 初コメ失礼します!この作品大好きです!!中也の前世が吸血鬼という今まで見たことのない作品で興味が湧き、読んでみるとどハマりしました。これからどうなるのかとても楽しみです!応援してます!話は変わりますが、ハッピーエンドでお願いします! (2018年6月30日 20時) (レス) id: 4d17e83c8d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:つんつん | 作成日時:2018年4月15日 13時