95話 中原中也、存在消滅。 ページ3
何で…………？
中也「何でレインは忘れられてンだ！？」
ユキ「………はぁ…俺も混乱してるよ。」
間宮たち黒服は、
あんなにレインと仲良くやってたのに何も覚えてなかった。
忘れる、
忘れていく…………
さっきの俺もそうだった、
消えてしまったレインの事を忘れかけていた。
冷や汗が背中をつたう…………
中也「…………レインの存在が消える？」
ユキ「！？」
これは異能力か？
それとももっと複雑な…………
考えろ考えろ、
何か、何か…………
ユキ「中也！！」
中也「っ！！」
ユキ「大丈夫？顔色悪いよ…………？」
中也「俺は、どうすればいいんだ？」
太宰。
こう言うときアイツなら、どうする？
カツリ、
無意識に足が動いていた。
ユキ「ちょっと、どこ行くのさ！」
中也「…………あァ…………武装探偵社だ。」
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−探偵社、太宰治side
はぁ………
私は目の前で頭を下げた男を見て、
ため息を漏らした。
太宰「何で蛞蝓がここにいるの？」
中也「…………太宰、頼む。」
太宰「私に頭を下げてるってことは、よっぽどの事なのだろうけど…………」
中也「時間が、無ェんだ。」
こんなに必死な中也は、
戦場以外で初めて見た。
江戸川「太宰、どうやら僕たちが必死になって取りかかってる件と同じみたいだ。」
太宰「ヨコハマの町で連続している不可解な現象…………」
中也「今回はマフィアとしてじゃなく俺個人で来た。」
太宰「森さんは？」
中也「首領は動かない。」
太宰「ポートマフィアが動かない？」
中也は目を伏せて、
悔しそうな顔をした。
中也「根拠の無い、存在がつかめないものには首領は手を出さない。」
太宰「中也はその存在をつかめているのかい？」
顔を上げた中也は、
しっかり私の目を見て言った。
中也「あァ、その事件を起こしてるのはレインだ。」
江戸川「“レイン”ねぇ…………」
太宰「それは一体誰のことだい？」
私が眉をひそめてたずねると、
中也は何かを確信したようだ。
中也「手前も覚えてねェか。」
太宰「覚えてない？」
中也「レインは確かに一週間前には存在してた俺の部下だ。」
ガリッ、
乱歩さんが棒つきのキャンディーを噛んだ。
江戸川「やっぱりねぇ…………何か足りないと思ってたんだよ。」
名探偵が言った。
『足りなかったのは、
そのレインって人のことだったんだねぇ』
96話 太宰治、クラッシャー。→←94話 レイン、闇と異変。
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なっちゃんりんご - 低評価されるのは誰でも悲しいと思います。お休みする事は気にしないで下さいね！つんつんさんのペースでいいと思いますよ！ゆっくり待ってますね〜 (2018年7月9日 22時) (
レス) id: 4d17e83c8d (このIDを非表示/違反報告)
なっちゃんりんご - 初コメ失礼します！この作品大好きです！！中也の前世が吸血鬼という今まで見たことのない作品で興味が湧き、読んでみるとどハマりしました。これからどうなるのかとても楽しみです！応援してます！話は変わりますが、ハッピーエンドでお願いします！ (2018年6月30日 20時) (レス) id: 4d17e83c8d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つんつん | 作成日時：2018年4月15日 13時
