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52話 フラン、役者と分身体。 ページ8

「ここが、ヨコハマか。」




黒皮の外套を羽織った、
赤毛の男がヨコハマの地に降り立った。


降り立ったではなく、
降り立って“しまった”の方が正しいかもしれない。





高くそびえ立つポートマフィアのビルを一睨みし、
赤毛の男─フラン・ゼイクは歩き出した。









???1「シャム君は何処に行っちゃったんですかね?」

???2「さあね、お姉さんを見つけて帰ってしまったのだと思うけれど。」

???3「でも、もし迷子に………うわっ!」




ドン、
私は奇抜な髪型の少年にぶつかってしまった。



???3「す、すみません!!」

フラン「いや、こちらこそ……」



我が血族の名が聞こえたからか、
立ち止まってしまった。


 



……………しかし、奇遇だな。


私はその少年の横にいた男を見た。




こんな所で、
“キュラルを殺した”ハンターに会えるとは。

彼も私の手のひらで踊ってくれた役者の一人だ。



フラン「………………懐かしいな」ボソリ

太宰「…………?」



私の言葉が聞こえたのか、
彼は警戒するように目を細めた。


私はその視線を無視して歩き出した。


───────────────────────────シャム・ゼイクside


都会の中の寂れた裏路地、
ここを通るのは裏社会の人間か野良猫だ。


コツリ、
聞き慣れた革靴の音だ。



シャム「お待ちしてました、フラン様。」

フラン「ああ、レインとキュラルは?」

シャム「先に来たフィオ姉さんが追ってます。」


やはり、
フィオーネを先に行かせたのは正解だったな。



今、屋敷には誰もいないが、
私が創ったシェルターがあるため問題ない。



後ろからメフィストが追い付く。









我が血族は全部で四人。

シャム、
フィオーネ、
メフィスト、


そして能力で創った、
クライ


クライはまあ、分身体のような物だ。
今は消している。





フラン「…………そろったな、行くぞ。」


 
にゃぁーん。

良くないことが起こる前触れの様に、
黒猫が小さく鳴いた。


───────────────────────
 
《追記》


???1=谷崎さん
???2=太宰さん
???3=敦くん


あはは、口調が迷子!!

わかった人は、
国語力が高い人か察しのいい人。




フラン様の血族は、
みんなフラン様が能力で創ったけど

フラン様は能力で創ったのはクライだけだと思い込んでいる。


……分かりづらいですね。
……うん。



──52話

53話 松岡ユキ、二重尾行。→←51話 キュラル、忠告と帽子。


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設定タグ:文スト , 中原中也 , 吸血鬼   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:つんつん | 作成日時:2017年10月1日 10時

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