64話 中原中也、反動と空間。 ページ20
目があった。
謎の沈黙────
ユキ「ぅおうえっちょっえっ!?!?」
中也「…………とり、あえず落ち着けよ……」
俺は酸素マスクをはずして体を起こし、
ユキを迎えた。
ユキ「だって中也、一週間も寝てたんだよ!」
中也「……そうか、俺そんなに寝てたのか…………」
ユキは未だに夢の中のレインに、
毛布をかけた。
ユキ「レインちゃん、ずっとつきっきりで中也の側をなかなか離れなかったんだからね?」
中也「あァ、わかってる。」
レインなら、と
やつれた顔を見たとき思った。
そのレインの感情が俺だけに向いていたら、
嬉しいンだけどなァ…………
ユキ「中也、汚濁の反動無いの?どっか痛かったりしない?」
中也「さあな、その反動が“一週間動けなくなる”だけだといいけどよ。」
本当に、
キュラルは何考えてたんだか。
汚濁形態が解除されずに俺が死んだらどうすンだよ?
レイン「んぅ…………あれ?ラルぅ…」
中也「レイン?」
ユキ「俺は邪魔だね、じゃあ。」
ユキの奴はレインと俺が付き合ってるって未だに誤解してンのかよ…………
中也「レイン、俺は中也だ。」
レイン「………あ、れ?中也?起きたの!?」
ガバッと俺に抱きつくレイン。
中也「っ、レインッ!?」
レイン「よかった!!私、もう目を覚まさないんじゃないかって…………」
レインが涙を流す。
中也「…泣くなよ…………」
レイン「だって、だって…………」
中也「俺は生きてンだからなくな。」
レインは今、
俺のために泣いてくれてンのか?
そんなことを考えてしまう。
中也「キュラルに会った。」
レイン「えっ?中也がラルに?」
無意識のうちにそう言っていた。
あァ、駄目だ。
それを聞いたら駄目だ。
俺の口は止まらない。
中也「レインは、キュラルが好きか?」
レインの言葉を聞く前に、
俺の意識は闇に落ちた。
────────────────────────────中也side
気がついたらまた、
あの空間に来ていた。
キュラルがいた、
あの映画館のような大きなスクリーンの…………
キュラル「中也!!何レインに聞いてンだよ!?」
中也「は…………?手前、消えてなかったのか。」
キュラル「勝手に殺すな!!」
中也「もう死んでンじゃねぇのかよ!?」
俺よりも背の高いアイツは、
さも当然のようにそこにいた。
──65話
65話 中原中也、鈍感とリア充。→←63話 中原中也、重症と音。
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作者名:つんつん | 作成日時:2017年10月1日 10時