23話 シャム、においと暇潰し。 ページ26
ドン、
人混みの中で人にぶつかった。
明るいオレンジ色の髪、
少し歳上くらいの不思議な服装の女の子だった。
シャム「あ………ごめんなさい!」
???「こちらこそ、ごめんなさい。」
先を見ると春野さんがこっちを見ていたので走って追い付く。
春野「……どうしたの、知り合い?」
シャム「いえ、ぶつかってしまったので謝っていたんです。」
茶葉の入った袋をぶら下げて、
さっきの女の子のことを考える。
あぁ、そっか。
“におい”だ。
気になっていた理由は、
女の子の“におい”だった。
シャム「……姉さんと同じにおいがした。」ボソッ
さて、仕事が終わったら………
まだ残るこの“におい”をたどっていこう、
掴んだてががりは逃さない。
────────────────────────────アリザ・レミナスside
現代人風の洋服を買い、
そのまま着替えた頃には辺りは暗くなっていた。
街道沿いに電灯の灯りが淡く、
まだまだ人通りも多い。
アリザ「……………夕方の少年。」
ゼカル「少年………?」
ミオウ「ああ、茶髪の少年ですね。」
白いシャツにパーカーのゼカル、
シンプルなのにお洒落なミオウ。
この何百年間ずっと執事とメイドの格好だったからか、少し違和感がある。
そういう私も珍しく、
動きやすさ重視のハーフパンツに大人っぽいシャツだ。
アリザ「偶然かもしれないけれど、“レインと同じスキャット帽”をかぶってたわ。」
ミオウ「………まさか、」
ゼカル「レインに直ぐには会えないんでしょう?なら少年を調べる程度のことならはいいのでは?」
面白そうだ、とゼカルが笑う。
たまにはいいでしょう、とミオウも賛成する。
アリザ「なら、決定ね!!」
こうして私たちは少年について調べる暇潰しを始めるのであった。
────────────────────────────中原中也side
全部、
首領とユキに話しちまった。
レインには前世での俺との記憶があること、
レインは前世では吸血鬼だったこと、
俺も前世では吸血鬼だったこと、
俺はレインのも吸血鬼のことも覚えていないこと。
あぁ、全部じゃねえな…………
俺が“今も吸血鬼だ”と言うことは話してねぇ。
これだけは言えなかった。
言ったらもう戻れなくなるような……
前世を、
キュラル・レミナスを認めてしまうような。
……?、
俺は何で前世を認めたくねぇんだ?
──23話
24話 中原中也、渇きと自信。→←22話 中原中也、雑用と接触。
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つんつん - 紅葉蝶さん» レスになってなかったみたいです……すみません。ひとつ前のコメントです。 (2017年8月12日 12時) (レス) id: 7ecb90a7ce (このIDを非表示/違反報告)
つんつん - 返事が遅くなってすみません………お気づかい、ありがとうございます!ゆっくり亀さん更新なので大丈夫ですよ〜! (2017年8月11日 10時) (レス) id: f07f192233 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉蝶 - 体を壊さない程度でマイペース、ゆっくりでいいですよ?こわしたら元も子もないので……(^△^;;) (2017年8月10日 21時) (レス) id: 9cb858c548 (このIDを非表示/違反報告)
つんつん - 紅葉蝶さん» うわぁぁ………!応援ありがとうございます!楽しんでもらえたようでよかったです!更新頑張りますね! (2017年8月10日 9時) (レス) id: 7ecb90a7ce (このIDを非表示/違反報告)
紅葉蝶 - すっごく面白いです!!つぎが気になってしょうがないです!更新頑張って下さい!応援しています! (2017年8月9日 23時) (レス) id: 9cb858c548 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:つんつん | 作成日時:2017年6月25日 12時