【文スト】俺が帽子をかぶる理由 【中原中也】

18話　レイン、心配と幼女。 ページ20

次の日、
私は部屋をもらい町に出た。


服やら家具やらを買ってきた。
付き添いはこの前地下牢に来てくれた紅葉姐さん。




そう言えば、
中也に会えた喜びで忘れかけていたけど、
シャムは一人で大丈夫なんだろうか？


あ………急にすごく心配になってきた。




紅葉｢………急に黙り混んでどうしたのじゃ？｣

レイン｢マフィアにお世話になる前に一緒に日本に来た子がいて……急に心配になってきました。｣





しばらく姐さんは考え込んだ、
そしてニッコリ笑って言う。


紅葉｢ならば、我等マフィアの首領に相談してみたらどうじゃ？｣









……………で、
言われた通りに中也同伴のもと首領に相談している。



森｢10歳の少年、アメリカ人、茶髪、癖っ毛、スキャット帽、カメラ……フム、これだけ情報があれば近いうちに再開できるだろうね。｣


中也｢だそうだ、良かったな。｣

レイン｢あ、ありがとうございます！！｣





安心したのはつかの間、首領はさらに話を続けた。


森｢ただ調べるのは簡単だが、今の君は対価を払えないだろう？｣

中也｢っ！｣

レイン｢……じゃぁ………………｣



思い空気が蔓延った部屋で、
いきなり高い声がその空気をかき消す。


エリス｢リンタロウのいじわるっ！！｣

レイン｢ふえっ！？｣

急だったので驚いて変な声がでる。

振り返ると、
真っ赤なフリルのドレスを着た金髪の女の子がいる。


すくッと立ち上がり、
私に近づいてきてさらに一言。

エリス｢女の子をいじめるなんてひどい！｣

森｢エ、エリスちゃん………ごめんよう、いじめたつもりは無いのだよ？｣



す、凄い…………
幼女(エリスちゃん？)がポートマフィアの首領を謝らせた。


中也｢……エリス嬢は特別だからな？｣ﾎﾞｿｯ

レイン｢う、うん………｣ﾎﾞｿｯ



トコトコとエリス嬢が私の方に来る。

エリス｢あなたは誰？｣

レイン｢初めまして。昨日から中也の部下になりました、レインです。｣


じっと目が合い数秒間。

エリス｢レインね、私はエリス！よろしくね！｣

気に入られたみたいだ、
エリス嬢はそう言ってお絵描きに戻ってしまった。



森｢さて、話を戻そうか。少し悪戯が過ぎたね、ちゃんとそのシャムと言う少年は探そう。｣

レイン｢本当ですか！？｣

森｢ただし、君には中原君の部下としてきっちり働いてもらうからね？｣

レイン｢はいっ！よろしくお願いします！！｣


私と中也は首領の部屋を後にした。


──18話

19話　太宰治、想像と紹介。→←17話　森鴎外、一任と収穫。

ラッキーカラー

あずきいろ

おみくじ

おみくじ結果は「末凶」でした！

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す