少尉殿といっしょ【鯉登音之進】 (ページ12)

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鯉登｢ほら、おいからんプレゼントや｣

｢い、いいんですか、こんな高いもの…｣

鯉登｢そげん事気にすっな！｣

そう言って頭をポンポンされる

…またそうやってドキドキさせてくる。

｢ありがとうございます、大切にします｣

そう言って軽く礼をするとふふふ、と鯉登少尉殿は笑った。

鯉登｢わいは何事にも丁寧じゃな。そげん所も好いちょっ。｣

｢…っは！？｣

いま、はっきり好きって…！

彼も正気に戻ったのか、わなわな震え出した。

鯉登｢キエェエエェエ！！！｣

｢うるさ！！え、ちょ！！｣

鯉登少尉殿は急に走り出してしまった

｢どこ行くんですか！！迷子になりますよ〜！！｣

私の叫びも虚しく

｢ぁ〜…ここどこ〜……｣

しっかり迷子になりました。

とにかく中島公園へ戻った方がいいかな。

そう言って踵を返して歩き始める。

｢…進み過ぎた｣

絶対にすすきのだ、ここは。

遊郭の花魁たちがこちらを見ている

気まずいのでまた来た道を戻ろうとする、が。

『いいね〜お姉ちゃん。ここら辺の花魁より綺麗だよ』

『お、ホントだ。ちょっと遊ばない？』

｢…大丈夫です｣

流石すすきの。としか言えない。

男と男の間をすり抜けようとするが、手首を掴まれる。

『いいじゃ〜ん！ちょっとだけ、ね？』