○o。.Ｌ・ＤＫ.。o○ －小瀧望－ (ページ38)

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次の日も準備。

看板にペンキを塗っていると、

？「Aさん」

目の前に、クラスメイトの阿部星夏ちゃんがニヤニヤしながら立っていた。

貴「な、何？」

星「あのさ、ぜひAちゃんに協力してほしい事があるんだけど・・・」

協力？

星「あのね、昨日、企画係と衣装係と話し合った事なんだけど」

星夏ちゃんはそういうと、１枚の紙を見せてきた。

星「これ、お化け屋敷の間取り図。ここが入口」

そして、なぜか説明してきた。

星「それでね、入ってすぐのゾーンは、日本のお化けや妖怪が出てきて、んで、ここから西洋の世界になるの」

貴「せいよう？」

星「そう。ドラキュラや狼男とかが出てくるの。で、Aちゃんには・・・じゃーん！」

星夏ちゃんは、紙袋から白いドレスを出した。

貴「何、これ・・・」

星「ロリータドレス。可愛いでしょ」

貴「う、うん」

星「テーマは呪われたフランス人形。で、このクラスでこれが似合いそうな人はって考えた時にさ」

貴「？」

星「小柄だし、巻き髪なんかがさー」

なんか、嫌な予感・・・。

星「Aちゃんにぴったりだって！」

えええええっ！！？？

貴「む、無理・・・」

星「なんでー？そんな事言わないでよ。ちなみに、小瀧君にはAちゃんの次に出てくるドラキュラになってもらうから。ね、小瀧君！」

彼女の声に、望は顔を上げた。

小「・・・なんだよ」

星「小瀧君はこの中で一番モデル体型だし。はい、これ」

紙袋を渡された望は、ゆっくりと中身を取り出した。

襟の立った黒いマント。
白いシャツ。
黒いジャケットとベストとズボン。
黒い蝶ネクタイ。

小「・・・」

望は、明らかに不機嫌そう。

星「小瀧君しかいないんだよ。これ着こなせるの」

・・・確かに。これを着た小瀧、かっこいいかも・・・。

でも、彼は衣装をぐしゃぐしゃと戻した。

小「俺、無理や」

星「えー―！」

貴「えー―！」

星夏ちゃんと声がかぶる。