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落とし穴 ページ17

『中もだが…………外もだな』

「景趣が春っていいですね」


現在に会わせてるのか
遠くにある、小高い丘の上の木はピンクに染まっている
桜だ


『さて、中庭は?!』


足を一歩踏み出すと、地面の中に吸い込まれていく
一瞬で、全身に痛みが走る

深さは、約一メートルくらいか


『っ〜〜…………!』

「お?! 落とし穴に誰かかかったぞ!」


入り口から、ヒョコッと顔を出した真っ白い人
まさかの刀剣犯人


怒りより、驚きで、言葉を失う


「どうだ! 驚いたか!」

『……………殴りたい』

「そういつは、物騒だ……………。ほら掴め」


俺に向かって差し出された手を掴む


『ウオッ!』


グイッと引っ張られ、地上に着地
こんのすけが、慌てて駆け寄ってくる


「Aさま、大丈夫ですか!」

『いや、まぁ』

「はは、俺は鶴丸国永だ! よろしくな」

『え?! あ、私はAです。一週間の見習いなので、お願いします!』


「おう」と元気よく、返事をして鶴丸さんは去って行った
え、謝罪は?

服の汚れをパンパンと落とす
この穴……………


「A様。これを立てて置きましょう」


こんのすけは、口に桜の花がついた気の棒を加え俺に差し出す
あぁ、なるほど

俺は、枝を受け取り土に浅く突き刺す
みんな、地面には気を付けよう

名前→←短刀



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作者名:さプる | 作成日時:2020年4月30日 15時

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