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『矢張り、川で流れて居たのは太宰か』興味を無くした様に、倒れて気絶して居る太宰から視線を逸らした後、チラリと尻目で少年を眺める。けれども、溺れて居る人を助けるのを躊躇しながらも、結果的に人助けをしたのは彼なりの優しさか。じっと、眠た気な表情で少年を眺めて居た時、川で溺れて気絶して居た太宰が目を覚ました。太宰は、寝て居た身体をサッと起こして、辺りを見渡す。

「あ、あんた。川に流されてて……大丈夫?」

小さな声音で、男性の安否を尋ねる。けれども、男は。

「……助かったか………ちえっ」

命を助けられた事と死ね無かった事へ不満を漏らす。『ちえっ』つったかこの人』空腹で有りながらも助けたと言うのに、太宰からは不満の声を聞いて、少年は内心腹を立てる。

「君かい。私の入 水を邪魔したのは」
「邪魔なんて、僕はただ助けようと……入 水?」
「知らんかね。入 水。つまり、自 殺だよ」

やっぱり、自 殺する為。川へ流れて居たのか。呆れた表情で、太宰を見詰める。

「私は、自 殺しようとしていたのだ。それを君が、余計な事を……あ! 蓮ちゃんじゃ無いか!」

蓮の姿を見付けた太宰は、素早く立ち上がると濡れた洋服等、お構い無しで蓮へ抱き付いた。

「もう! 何処行ってたの? 心配してたんだよ。何日も君と連絡が付かないし」
『太宰、離れて。私まで濡れる』
「やだ」

軽く力を込めて太宰を引き剥がそうとするも太宰は、頑として私から離れない。蓮は溜息を一つ溢す。『仕方ない。太宰の気が済むまで、好きにさせよう』諦めモードに入って居た。そんな、2人の様子を見て居た少年は顔を引き攣らせた。

「あ、あの……」
「あ。君、まだ居たんだ」

理不尽な不満をぶつけられて今度は存在無視と。太宰の態度に少年の心の中は怒りで満ち溢れる。

『太宰……』
「分かってるよ。人に迷惑を掛けない、清くクリーンな自 殺が、私の信条だ。其処の少年には、迷惑を掛けた。此れは、此方の落ち度。何か、お詫びを……」

言葉を続けようとした所で、少年のお腹の音が鳴り響く。太宰は、クスリと笑う。

「……空腹かい少年?」
「じ、実は。ここ数日、何も食べてなくて……」

あわよくば、食べ物を恵んで貰おうとした瞬間。今度は、太宰のお腹の音が鳴り響いた。

「私もだ。因みに、財布も流された」
「ええ? 助けたお礼に、ご馳走っていう流れだと思ったのに」
「?」
「『?』じゃねえ!」

惚ける太宰に対して、今度こそ少年の怒りが零れ落ちた。

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クジラ大好きマン(プロフ) - くらげさん» コメント有難う御座います。拙い文章力ではありますが、褒めて下さり有難う御座います。 (7月29日 20時) (レス) id: 774fe7f9f6 (このIDを非表示/違反報告)
くらげ - 文章が非常にきれいで非常に読むのが楽しかったです。更新楽しみにさせていただきます。暑い日が続いておりますが、どうか御自愛ください。 (7月29日 16時) (レス) @page7 id: fa8f980323 (このIDを非表示/違反報告)
クジラ大好きマン(プロフ) - 七星 麗華@???,??,??さん» イベント参加させて頂きありがとうございます。作品を褒めて頂き有難う御座います! (7月25日 19時) (レス) id: 774fe7f9f6 (このIDを非表示/違反報告)
七星 麗華@???,??,??(プロフ) - イベント参加ありがとうございます!設定からもう神ですね…更新楽しみにしています!体調にはお気をつけてください! (7月25日 19時) (レス) @page3 id: 50853c9852 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:クジラ大好きマン | 作成日時:2023年7月23日 23時

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