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67 †Pleasant† ページ7
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ちょっと早めに出勤しようかな、なんて。
着替えて朝食を済ませた俺は置き手紙の準備を始めた。
すると、ひたひたと小さめな足音が聞こえてくる。
S「もう行くの……?」
A「ん? 翔ちゃんが寝てたから早めに行こうと思っただけ。もう少し居るよ」
俺がそう言えば、ふっと表情が明るくなる。
そんな小さなことでさえ、今の俺には幸せに感じるんだ。
冷蔵庫のヨーグルトを取り出して椅子に腰掛けた翔ちゃん。
まだ眠たいのか、小さめの口でゆっくり噛みしめる姿が幼い。
そんな光景を見ながら、ふと気になっていたことを問うてみた。
A「翔ちゃんってさ、俺が仕事に行ってる間何してんの?」
S「ふふ、何それ。束縛?」
A「違う、ただの興味だよ」
S「ふーん……ま、一応洗濯物は干してるでしょ。あと皿洗いも。その他は読書か散歩」
指を折って言いながら、反対の手で髪を耳にかける仕草に思わず見惚れていた。
この感情は、出会った頃から色褪せずに残ったままだ。
S「俺、あんまり街中って見たことがなかったから……全部が新鮮なんだ」
A「翔ちゃん……」
S「雅紀、“外”って楽しいんだね」
ふわりと微笑んだ口元に少し付いているヨーグルト。
それすら気にならないくらい、翔ちゃんの顔は穏やかなものだった。
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作者名：CH!KA､
| 作成日時：2013年11月15日 23時
