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え、俺まだ何もしてないのに。
と驚きつつ顔を上げると、何故か同じく驚いた顔をしたリッパー様がいた。
え、これどういう状況？
「リッパー……様…？」
俺が恐る恐る声をかけると、ハッとした様に目を瞬かせて
「私は早く部屋に戻りたいんです。そんな所に二人で突っ立っていられては邪魔です」
とイライラした様子で言われた。
しまった、俺とした事が！
こんな似非貴族野郎にイラついてる暇があったらもっとリッパー様の事を気にするべきだった！！
俺が慌てて「すいませんっ！」と言って避けると、何故か俺をじーっと見てきた。何かと思い首を傾げると、早足で建物の方に歩いていった。
……はあ、やってしまった。
せっかくリッパー様と話せるチャンスだったのに、話す所か怒らせてしまった。次はもっと上手く話しかけよう、と思っていると、後ろからクスッと声が聞こえた。
「……お前、まだいたのかよ」
「まだいたのかって……酷いなぁ」
「お前も早く戻れよっ」
そもそもお前のせいでこんな事になってるんだからな！
お前がリッパー様と一緒にいるせいで俺はイライラさせられるし、そのせいでリッパー様の事に気づけなくて怒られるし、俺の知らないような事で2人で仲良さそうにじゃれてるしっ！！
イラつきのあまり目の前の似非貴族野郎を睨みつけると、苦笑が返ってきた。この余裕のある感じがますます腹が立つ。
「まあまあ、落ち着いて。大丈夫彼はそんなに怒ってないよ」
どこがだよ！思いっきりイライラしてただろ！
「それに、あれは怒っているようで怒ってないというか……」
「……お前何言ってるんだ。怒ってるのに怒ってないって意味わかんねーよ！」
そういうと、またクスッとわらって
「まあとにかく、気にするなって事だよ」
と、まるで全てを知っているかのような言い方。
多分慰められたんだろうという事は分かった。でも俺には、俺はお前よりよっぽどリッパー様の事を知ってるんだぞ、と馬鹿にされてるような気がして何だかものすごくムカついた。
「似非貴族野郎にそんな事言われたくねーよ！！！」
と言い捨てて逃げるのが、その時の俺には精一杯だった。
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onlove1126(プロフ) - ，さん» すいません気づきませんでした。教えて下さりありがとうございます。 (2020年11月8日 20時) (
レス) id: de2652e82b (このIDを非表示/違反報告)
, - オリフラ、ついてますよ… (2020年11月8日 13時) (レス) id: d8c098f262 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：onlove1126 | 作成日時：2020年11月8日 9時
