お に い ち ゃ ん。【鬼滅の刃】

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(続き)



時透無一郎

「好きな人って、どんな人なの？」

頬杖をつきながらそう言って微笑む。妹の好きな人がどんな奴なのか見極めるのが兄の仕事の一つ、らしい。いや、見極める前に排除する気なのでは……と思ったのは私だけではないだろう。

(…最低で酷い奴なら切り刻まないといけなくなるなあ…)



不死川実弥

「へェ…？何処の奴だそりゃァ？」


黒い笑みを浮かべて訪ねてくる。柱は鬼だけでなく妹の好きな人にも警戒するようだ。素直に祝おうとしてはくれないのだろうか。シスコンも大概にしてほしいと思った今日この頃。

(八つ裂き…撲 殺…刺 殺……全部やるか)



煉獄杏寿郎

「うむ、好きな人ができたのか！青春という奴だな！頑張れ！」

素直に応援してくれる。だが騙されてはいけない。妹の前だから応援しているだけであって心から応援していないのだ。……応援する気ないなコレ。

(その好きな人とやらを一目見ておきたいな、会いに行こう)



宇随天元

「派手にぶちのめしてやるから相手の名前を教えろ」

派手に殺害宣言してくる。いや殺すな、殺しちゃだめだ。私の好きな人虐めるのはやめようか、ねえ!？やめようよ、可哀想じゃん！！本音を言えばお兄ちゃんのせいで私に恋人出来なくなる可能性が高いからやめて欲しいだけね。

(派手に殺さねぇとなァ)



不死川玄弥

「そうか。良かったな、好きな人が出来て。応援してやるよ」

心から応援してくれる。応援してくれてありがとうございます。もう一人の兄貴とは大違いだ。心から応援してくれたのはお兄ちゃんだけだよ。だけどねお兄ちゃん。その好きな人って言うのは……


うん、ジャンプのことなんだよね。え、あれ、何で拳握ってるの？

(……何もかもが無駄だったな)

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