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気まずい ページ37

「はー、もう勉強いやだー」


隣の席で項垂れる鈴村に「そうだね」と苦笑。


今日が終わっても次の試験に備え勉強する。


試験期間と言うのはどうしてこうも地獄のようなのか。


早めから勉強していればいいのに、それをしないのが大半の学生という実体。



「Aちゃん、そうやって話し合わせといて、どうせ出来てるんだろ」


頬を膨らまし可愛く睨まれる。


彼のキャラクターのせいか、子犬に睨まれているくらいにしか思えなくて笑ってしまう。



「あー、笑われたあ!」

「ごめん、鈴村くん可愛くて」


試験教室から出て行く人たち。


私も次の教室に向かわないとと思うけれど、鈴村くんが困ったような、赤い顔で私を見ているから、あれ。と。


「すずむらくん?」


バッと立ち上がって、さっさと出て行ってしまう彼。


今の反応は何だったのだろう。


教室を移動しながらもんもんと考える。



「Aー」


呼ばれ、振り返れば此方へ向かってくるゆりちゃん。

並んで歩きだす。



「次、Aも試験?」

「うん。もう単位取れる気しないんだよね」

「ふふっ、私もよ」


あわよくば取れていたら、と願う。


中々難しいけど、昨夜やるべきことはやった筈。


どうにか山が当たればいいな。



「そういえば」と、ゆりちゃん。


「試験期間明けたら、学科の何人かで打ち上げしようって」

「そうなんだ」

「なんで他人事なのよ」


呆れた顔をするゆりちゃんに首を傾げる。


「貴女も参加確定だから」

「えー、私そういう席苦手だよ」

「大丈夫、人数も多いから誰がいつ抜けてもわからないわ」


気楽に参加すれば良いのよ。と笑う。


極度ではないけれど、人見知りをするし、あまりコミュニケーションが上手いわけでもない。


ニコニコしているゆりちゃんを横目に見ながら、息を吐き出す。

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かん(プロフ) - 投稿されるの楽しみに待ってます\^^/ (2015年11月23日 11時) (レス) id: 77ee2827c2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:山田 | 作成日時:2015年10月6日 2時

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