第31話 ページ33
それから、私は毎日音楽室へと行き
レッスンを進めていった
それと同時にあの男子生徒も音楽室へ来るようになった
そして毎回タイミングがいいことに男子生徒は早くに来て早くに音楽室を去るので幸いなことに兄とすれ違うことはなかった
だんだん上手になっていくピアノの腕
そして深まる男子生徒との絆
私はだんだん男子生徒へと夢中になっていった
思えばあれが初恋 なのだろう…
だがあの時の事件が その初恋をも簡単に壊してしまったのだ。
数ヶ月後
ピアノコンクール当日
私はとても素敵なドレスを身にまとい
コンクール会場へ馬車で向かっていた
出場者は先に会場へと向かわなければ行けないので兄達は後々会場へ来るだろう。
そしてあの男子生徒も。
そう考えると心臓の鼓動が速くなっていく
別にピアノコンクールは初めてではないのに
なんでこんなにも緊張してしまうのだろう。
会場につき私は出場者待合室にいた
ピアノの先生は『そんなに緊張しなくて平気よ』だとか言ってくれていたけれど…
私はひどく緊張していた。
私の前の出場者達が次々と待合室から消えていく
そして、とうとう私の番だ。
私は深く深呼吸をして………
舞台上にあるピアノのもとへゆっくりと歩み寄る
その時 ちらりと観客席を見てみたら…
あの男子生徒がこちらを真剣な眼差しで見ている
一瞬目が合いそうになり私は慌てて視線をそらし、ピアノの前に置いてある席に座る
そして、あの曲を弾く。
緊張していたが、やはりたくさんの練習をしてきていたおかげだろうか。
自然と指先が動く
そして最後のフィニッシュ…
無事に決めることができた。
観客からは沢山の拍手、歓声を貰った。
私は心底安心しながら舞台上から消えていく。
そして待合室へと戻り…
結果を待つ。
優勝した出場者にはそれなりの大金やらなんやらが貰えるのだという。
そしてその出場者は呼ばれた瞬間舞台上に出なければいけないので、他の出場者はすぐ舞台の脇に待機していた。
私もその一人だ
司会者の声が響く
優勝者の発表だ。
どのコンクールでも私は優勝という言葉にドキドキしなかったのだが
今回は違った。
司会者が大きな声で名前を呼ぶ
私の名前を。
先生は目に涙を浮かべながら私の肩を押す
舞台上に再び出た私は
きっと誰よりも輝いていて、誰の目から見てもとても優秀な少女に見えただろう
ふと観客席を見渡してみる
まだあの男子生徒はいる。
司会者の声は耳には入らず
私の目には男子生徒しか映ってなかった
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ご飯様ｯ！！ - 最高ｫ！！！(｀・ω・)ゝ (2022年5月31日 18時) (
レス) @page16 id: bdf51dfce1 (このIDを非表示/違反報告)
鬼娘(プロフ) - いろはす13さん» ありがとうございます！ そちらの疑問についてですがなぜそうなったかというのは後々第3部にて詳しく明かされる予定です！ なのであやふやにそのまま進めています（汗）混乱させてしまい大変申し訳ありませんm(_ _)m これからもぜひよろしくお願いします(*^^*) (2017年9月9日 13時) (レス) id: dba27515e3 (このIDを非表示/違反報告)
いろはす13(プロフ) - 今まで読んだジョジョの夢小説のなかで、一番気に入ってます。一つ疑問があって私の読解力が無いせいか、夢主が吸血鬼になった理由がいまいち分かりません。これからも更新頑張ってください！ (2017年8月31日 18時) (レス) id: 9c883cec9e (このIDを非表示/違反報告)
鬼娘(プロフ) - メープルさん» いえいえ！全然大丈夫ですよ！これからもよろしくお願いします(*^^*) (2017年8月20日 15時) (レス) id: dba27515e3 (このIDを非表示/違反報告)
鬼娘(プロフ) - メープルさん» 第9話のほうで日光にあたるといけないので日傘などを用意して出発しています！なので一応日光の対策はしています！ (2017年8月19日 17時) (レス) id: dba27515e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鬼娘 | 作成日時：2017年6月7日 22時
