検索窓
今日:2 hit、昨日:7 hit、合計:245,700 hit

記憶がなくても【過去 ジェイド編】 ページ35

ジェイドside


『あ、あのっ、名前聞かせてくれませんか………?』


正直苛立ちさえ覚えた、けれどそれも彼女の一言で消えてしまう。




『一目惚れです!好きです!!!!』




ジ「………………………は???」



綺麗な瞳を少し涙目にしているのは緊張からだろうか。



それにしても貴女って人は、




ジ「大胆ですね、まったく。」




前もいきなりお嫁さんになってくれる?とか聞いてきたな、と思い出す。




ジ「ジェイド。ジェイド・リーチといいます。」




そういえば、嬉しそうにジェイド先輩ですね、といってポムフィオーレ寮生の中へ戻っていく。




それからは、もう大変だった。




『ジェイド先輩!!おはようございます!大好きです!』



『飛行術できない姿も好きだぁぁぁぁ!!』



『前髪切ったら失敗したぁぁぁ。うわぁ、見ないでくださいよ!!』




僕の心をいとも容易く翻弄するA。



でも僕のことを覚えていないのが嫌でいつも話を逸らしていた。




それなのに、いざ彼女がモテれば一丁前に嫉妬したりして、



ジ「少しは素直になってくれませんか………」



自分で自分に呆れる。




彼女は明るく、優しく、面白い人だった。



気づけば彼女の周りには、アズールもフロイドも、皆揃っていた。




それは僕にとって不安だった。



もし、僕よりも良い人に会ったら?



考えるだけで苦しくなる。だけど今更素直になることなんてできない。



そんな疑念はいつしか僕を蝕み始め、



__『私もヴィル先輩のこと本気で好きですよ。』



考えれば今までも似たようなことをフロイドやアズールにだって言っていたはずなのに僕は取り乱してしまった。




気づけば僕はAを自分から突き放していた。



ホリデーまでの間、彼女がどれだけ他の生徒から呼び出されていたか嫌でも知っている。



何もかもを投げ捨てて自由になったはずなのに結局はAの顔が思い浮かぶ。



そんな中僕は監督生さんに呼び出されたのだ。

本当に大切なんです【過去 ジェイド編】→←一目ぼれ【過去 ジェイド編】



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (377 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
659人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

- え、好き…。神作品… (2023年1月7日 2時) (レス) @page47 id: 0464914362 (このIDを非表示/違反報告)
雨多 - あー!!!失礼いたしました!!漢字間違って2回とも同じようなコメントをしてしまいました!!すみません!! (2020年8月3日 8時) (レス) id: e50f7477b6 (このIDを非表示/違反報告)
雨多 - 農場GOGOって…何そのTシャツほしい…通販で売ってるかな?← (2020年8月3日 8時) (レス) id: e50f7477b6 (このIDを非表示/違反報告)
雨多 - 農業GOGOって…何そのTシャツほしい…通販で売ってるかな?← (2020年8月3日 8時) (レス) id: e50f7477b6 (このIDを非表示/違反報告)
よる - はわぁ!!オチが素晴らしいですね!!素直になれないのに心がキュウってしてムズムズしました!こう、くすぐったいんですよ(伝われ)読みやすくて面白かったです!素晴らしい作品を作っていただきありがとうございました!! (2020年7月28日 1時) (レス) id: 68950930bb (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:たこきんぐ | 作成日時:2020年6月1日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。