記憶がなくても【過去 ジェイド編】 ページ35
ジェイドside
『あ、あのっ、名前聞かせてくれませんか………?』
正直苛立ちさえ覚えた、けれどそれも彼女の一言で消えてしまう。
『一目惚れです!好きです!!!!』
ジ「………………………は???」
綺麗な瞳を少し涙目にしているのは緊張からだろうか。
それにしても貴女って人は、
ジ「大胆ですね、まったく。」
前もいきなりお嫁さんになってくれる?とか聞いてきたな、と思い出す。
ジ「ジェイド。ジェイド・リーチといいます。」
そういえば、嬉しそうにジェイド先輩ですね、といってポムフィオーレ寮生の中へ戻っていく。
それからは、もう大変だった。
『ジェイド先輩!!おはようございます!大好きです!』
『飛行術できない姿も好きだぁぁぁぁ!!』
『前髪切ったら失敗したぁぁぁ。うわぁ、見ないでくださいよ!!』
僕の心をいとも容易く翻弄するA。
でも僕のことを覚えていないのが嫌でいつも話を逸らしていた。
それなのに、いざ彼女がモテれば一丁前に嫉妬したりして、
ジ「少しは素直になってくれませんか………」
自分で自分に呆れる。
彼女は明るく、優しく、面白い人だった。
気づけば彼女の周りには、アズールもフロイドも、皆揃っていた。
それは僕にとって不安だった。
もし、僕よりも良い人に会ったら?
考えるだけで苦しくなる。だけど今更素直になることなんてできない。
そんな疑念はいつしか僕を蝕み始め、
__『私もヴィル先輩のこと本気で好きですよ。』
考えれば今までも似たようなことをフロイドやアズールにだって言っていたはずなのに僕は取り乱してしまった。
気づけば僕はAを自分から突き放していた。
ホリデーまでの間、彼女がどれだけ他の生徒から呼び出されていたか嫌でも知っている。
何もかもを投げ捨てて自由になったはずなのに結局はAの顔が思い浮かぶ。
そんな中僕は監督生さんに呼び出されたのだ。
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肘 - え、好き…。神作品… (2023年1月7日 2時) (レス) @page47 id: 0464914362 (このIDを非表示/違反報告)
雨多 - あー!!!失礼いたしました!!漢字間違って2回とも同じようなコメントをしてしまいました!!すみません!! (2020年8月3日 8時) (レス) id: e50f7477b6 (このIDを非表示/違反報告)
雨多 - 農場GOGOって…何そのTシャツほしい…通販で売ってるかな?← (2020年8月3日 8時) (レス) id: e50f7477b6 (このIDを非表示/違反報告)
雨多 - 農業GOGOって…何そのTシャツほしい…通販で売ってるかな?← (2020年8月3日 8時) (レス) id: e50f7477b6 (このIDを非表示/違反報告)
よる - はわぁ!!オチが素晴らしいですね!!素直になれないのに心がキュウってしてムズムズしました!こう、くすぐったいんですよ(伝われ)読みやすくて面白かったです!素晴らしい作品を作っていただきありがとうございました!! (2020年7月28日 1時) (レス) id: 68950930bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たこきんぐ | 作成日時:2020年6月1日 21時