『大正ー』「マフィアに♪」『「ご用心!」』【鬼滅の刃】 (ページ21)

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伍点伍、強がらないでページ21

昴side

「「…………………」」

静寂に包まれた本部の縁側、

オレと花の間を時々通りすぎて行く冷たい風が心地よい。

空には大きな美しい月が昇り、桜の花びらが月光に照らされながらひらひらと舞っていた。

最初にこの静寂を破ったのは、花だった

花は、膝を両手で抱え込み(お山座り)をして、膝に顔を埋めながら口を開いた。

花「……………昴、」

昴「んー？」

花「貴方は、どうしてそんなに私のことがわかるんですか？

私だってあのとき、無意識に力がこもってしまって嫌そうな顔をしていたなんて全くわかりませんでした、

いつもいつも………」

昴「うん、」

花「貴方が一番私のことを理解していたんですね。
私以上に、」

昴「あたりまえ、何年一緒にいると思ってるわけ？」

違う、全然理解できてない。

だから、花はここまで嫌なことを溜め込んでしまうんだ。

いつもいつも、いつだって一人で強がって、

平気なふりして優等生ぶって、

だけどオレのとこ来ると暴力的になったり陰口こぼしたりして、

本当は

“もう、強がんなよ”

そう言いたいのに、

ーほら、昴。なにをそんなに怖がっているんですか。ー

ーはぁー、昴、聞いてくださいよ…ー

ー昴、今から半径3km以内に入ってきたら切り刻みますー

ー昴！？大丈夫ですか！？ー

オレにだけ見せてくれるその顔が嬉しくて、ついいいのがしてしまうんだ。

だから、そのあげくお前をここまで抱え込ませてしまった、

花「…………！？す、すば…昴…、貴方なんで泣いて、」

昴「………泣いてない。

なぁ、花。」

花「………はい」

昴「この先、お前がどうなるかなんて、いくら幼馴染みのオレでもわからない。

だから、花。

お前は、今を後悔しないように生きろ。

もう一人で、強がんなっ…」

花「っ…………ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ」

昴「な、なんでい花まで泣くの！？」

花「ほんっとうに貴方っていう人はっ…………

昴っ……」

昴「、、、」

花「私は逃げません、過去から。

ちゃんとあの人と話をつけます。
本当に…………ありがとう」

昴「あぁ～もう！！これ以上涙腺崩壊させんな！！」

花「その泣きっ面、全世界の女子にさらしてやりましょうか」

昴「それだけはやめて！？」

オレも、お前と親友でよかったよ、

花。

美しく微笑んだ親友の顔は、美しい月光に照らされながら

まるで桜の花びらのように

可憐で、そして美しかった