12-12 ページ21
樹サイド
塾長と女が言い合いをしている間､俺は何か言い方法はないかと考える｡
樹「(む…?そうか､これだ!)」
水位が上がった時に用意していたのか､オール付きのボートがあった｡
とりあえず､これを下ろして…｡
樹「塾長!あのボートに乗ってください!」
手越「えっ!?あっ､分かった!」
早見「逃がさな…きゃあっ(＞_＜)!」
女がタクトで塾長に攻撃しようとしたので､
咄嗟に､女を取り押さえて動けなくさせた｡
その間に､塾長はボートに飛び移ってオールでこぎ始めた｡
樹「塾長!きょもも､嶺亜を救出に行っています!俺も後から行くので!」
手越「ありがとう!」
ボートをこいで多目的ホールに向かっていく塾長を見送ると､女を離してやった｡
早見「はぁ…はぁ…こうなったら､一騎討ちで決めましょう!」
樹「面白れぇ｡望む所だ」
その頃…｡
大我サイド
水が来るまでに扉を開けて中に入り､多目的ホールへと続く廊下を歩く俺｡
大我「(嶺亜､今行くからな…!)」
慎重に歩いていき､ようやく多目的ホールに出る｡
そこには…｡
小太郎「あら?やっと､お兄さんのご登場か〜」
嶺亜「兄さん…!」
大我「嶺亜!」
待っていたのは､師匠と顔が瓜二つの男｡
金髪に派手な衣装を着ていて､手にはエレキギターを持っている｡
そして､近くには拘束されて身動きが取れない人魚姿の嶺亜が｡
大我「れ､嶺亜にさ､触るな…( ｀ー´)!」
携えた自身のエレキギターを向け､震えながら叫んだ｡
小太郎「アハハハ!ビビリながら言うなんて､カッコ悪〜｡それで､プリンセス・レイアを助けれんの?」
大我「だ､黙れ!あ､あんたなんか､こ､怖くないぞ…( ｀ー´)!」
小太郎「へぇ〜｡まぁ､いいや｡じゃ､遠慮なく戦わせてもらうよ!」
そう言うと､ギュイイイイイン!!とエレキギターを鳴らし､
ピラニア達が出てきて､俺に襲いかかってきた｡
だったら俺もと､エレキギターを鳴らして､
タツノオトシゴ達を出し､ピラニア達に向かわせる｡
ドカンッ!!
タツノオトシゴとピラニア達がぶつかり合い､相討ちに終わった｡
小太郎「相討ちかぁ｡じゃ､これはどう?」
大我「(次は何が来る!?)」
何を攻撃してくるか警戒し､エレキギターを構えた｡
さて､多目的ホールに来た手越は､上から様子を伺っていた｡
手越「(大我､耐えてくれ…!嶺亜､必ず助けるからね!そして､小太郎｡お前も…)」
第12話『捕らわれた小悪魔人魚』 終わり
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 9人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：セーラーローズ | 作成日時：2023年7月12日 22時
