第11話 ローレライ脱出作戦 ページ2
嶺亜サイド
早見「中村くん、おはよう(^^)」
嶺亜「おはようございます…」
朝食を食べ終え、ソファーに座っていると、
早見さんが資料と新しいCD-ROMを持って入ってきた。
早見「昨日はお疲れ様。随分とグッタリしていたけど、疲れちゃったみたいね(^_^;)」
嶺亜「はい…(^_^;)」
早見「分からなくもないわ。そうそう、昨日のアルバイトの給料だけど…」
早見さんはスマホを取り出して、
操作すると、俺に見せてくれた。
画面には電卓モードになっていて、ある数字が表示されている。
嶺亜「じゅ、10万(;゚д゚)!?」
資料をパソコンに打ち込んで、CD-ROMに保存するだけで!?
早見「高額で驚いたかしら?これをバイトする人はほとんど、ギブアップするのよね。凄く大変で疲れてしまうっていう理由で。それも1日目で。中村くんが初めてよ。やり遂げてくれたのは」
嶺亜「はぁ…(・_・;)」
当たり前だよ。塾長のお父さんの借金を全部、返すためなんだから。
早見「この調子なら、夏休み中に借金を全て返せそうね。今日は、この資料を夜までやってもらうわ。じゃあ、よろしくね(^-^)」
早見さんはそう言うと、
テーブルの上に資料とCD-ROMを置いて、
部屋を出ていった。
初めてのアルバイトで、いきなり10万円も稼いじゃうなんて、少し違和感があるけど、
そんな事は気にせず、今日も頑張ろう。
そう言い聞かせ、パソコンと向き合って、
アルバイトを始めるのだった。
大我サイド
如恵留「嶺亜と喧嘩なんて、珍しいね」
大我「うん…あっ、ありがと」
如恵留がアイスココアを俺に渡すと、回転椅子に座って向き合った。
宮近「何で喧嘩したの?(・・?)」
水槽にいる人魚姿の宮近が、アイスココアを一口飲んでから聞いた。
大我「数週間前、師匠が引き受けたお仕事でしばらく帰らなくなった頃、俺と嶺亜が留守番していた時に、2人の男性が来たの。師匠のお父さん…先代の塾長が借金を遺して、今の保証人が師匠になってるって伝えられて…(´・Д・`)」
宮近「ちょちょ、大我様!どーゆー事だよΣ( ゚Д゚)!?」
如恵留「ちゃか、落ち着いて!」
宮近が水槽の縁に寄りかかり、反動で水槽の中の水が溢れそうになる。
如恵留「それ、本当なの?」
大我「分からない…確信がないし、師匠のお父さんが何のために借金を作ったのかも分からないもん。確認しようと師匠に連絡したけど、電話に出ないしLINEも既読にならないんだ…(´・д・`)」
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作者名:セーラーローズ | 作成日時:2023年7月12日 22時