第5話 ネガティブ兄の奮闘劇 ページ2
嶺亜サイド
嶺亜「(喉、かわいた…お水でも飲も…)」
休日の午前。外はポカポカ陽気で、雲1つもない青空。
こんな日は遊びに行きたいけど、そうもいかない。
何故なら、前期の中間試験が間近に控えているからだ。
塾長も今日は仕事お休みで1日中、音楽塾にいる。
イチャイチャしたい気分なのに、こんな時に試験間近だなんて…(ーー;)。
水を飲みに階段を下りて、ダイニングルームに入り、
冷蔵庫からミネラルウォーターを出して、コップに注ぎ、一口飲む。
あ〜…生き返るわ〜…。
手越「嶺亜」
嶺亜「じゅ、塾長…//」
黒Tシャツに黒ズボン姿の塾長が、ダイニングルームから顔を覗いてきた。
ど、どうしよ…//。試験勉強、サボっていると思われたら…。
嶺亜「あの、ぼ、僕は、喉がかわいて水を飲みに来ただけですっ//!」
手越「分かってるよ(^_^;)。そりゃ、何時間も勉強していたら、喉がかわくって。あっ、俺も水もらっていーい?」
嶺亜「は、はいっ!どうぞ…//」
棚からコップを出して注ぎ、塾長にミネラルウォーターを渡す。
よ、良かった…(^_^;)。
手越「ところで、大我を見てない?朝からいないんだ」
嶺亜「如恵留先生の家に行きました」
手越「そっか。俺、前に体調が悪くなった事があって、大我の紹介で如恵留先生に診てもらった事があるんだ。彼、凄いよね。海洋学者だっけ?学者だけじゃなくて、医者もやっているなんて天才でしょ(^-^)」
塾長は知らないけど、如恵留先生の家系は人魚をサポートする家系で、
学者の家系というのは、表向きだ。
それにしても兄さん、如恵留先生に何の用事で行ったんだろ?(・・?)
手越「あっ、俺がコップを洗っておくからいいよ」
嶺亜「すみません。ありがとうございます…//」
塾長に飲み終えたコップを渡し、ダイニングルームを出ようとした時だった。
ピンポーン♪
嶺亜「塾長、何か通販でも頼みました?」
手越「いや、頼んでないよ。それに裏口じゃなくて、玄関の方からチャイムが鳴った。今日はレッスン、ないのに…」
俺達が出入りする時に使っている裏口にもチャイムがあり、
届け物を持ってきた配達員や遊びに来る友人は、裏口に来てチャイムを鳴らしている。
玄関は、レッスンに来た音楽塾の生徒しか鳴らさないと、塾長が言っていた。
手越「日にちを間違えて来たのかも。ちょっと、ディスプレイで確認してくる」
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作者名:セーラーローズ | 作成日時:2023年6月4日 1時