音楽塾の男たち (ページ25)

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嶺亜サイド

浮所のマネージャーさんって､どんな人なんだろ…｡

あっ､そういえば昨日のカフェで…｡

(第3話の3-6)

女性『来月まで待ってくれませんか?必ず､何とかしますから…!』

あの人､浮所のマネージャーさんなのかな?

大我「どうかした?」

嶺亜「兄さん､実は…」

俺は昨日､カフェで見掛けた浮所のマネージャーと思われる女性の事を話した…｡

大我サイド

次の日｡仕事がお休みの俺は､

海洋学者で人魚の怪我や手術を受け持つ､人魚の医者である如恵留と､

ある場所に向かっていた｡

如恵留「焦っているように見えた?」

大我「嶺亜が言っていたんだ｡来月まで待ってくれないか､とか｡何とかする､とか」

如恵留「だけど､浮所くんのマネージャーさんかどうか､分からないんでしょ?」

大我「そうだけど…(-_-;)」

そんな会話をしながら､

クリーム色の大きな四角い建物に辿り着く｡

浮所くんが住んでいる家だ｡

如恵留は人魚を治療する医者だけど､

もちろん､人間の診察や治療も受け持っている｡

この日､浮所くんのお母さんを診るため､

彼の家を訪れたのだ｡

ピンポーン♪

浮所の母『はい』

玄関近くのインターホンを押すと､

浮所くんのお母さんらしき女性の声がした｡

如恵留「こんにちは､川島です｡診察に参りました」

浮所の母『ただいま､開けますね』

少しして扉が開くと､浮所くんのお母さんが出てきた｡

自宅療養しているからか､

薄いピンク色の寝巻きに､白いカーディガンを羽織っている｡

浮所の母「如恵留先生､本日もよろしくお願いします｡(大我を見て)あら､その方は?」

大我「あっ､京本大我です…(^_^;)」

浮所の母「まぁ!如恵留先生のご友人に芸能人がいらっしゃったなんて…(^-^)!」

大我「そんな…僕､まだまだですよ(^_^;)」

俺を見た途端､笑顔になる浮所くんのお母さん｡

浮所の母「どうぞ(^-^)」

大我&如恵留「失礼します」

俺達は､浮所くんの家にあがった｡

如恵留「どこか､お変わりはありませんか?」

浮所の母「えぇ､特には…」

白衣を羽織った如恵留が診察している間､棚の中に飾ってある､ある物を見つけた｡

いくつものトロフィーにいくつもの賞状…｡

浮所くんが出場した音楽系の大会で受賞した物ばかりだ｡

その中でも､茶色のショートヘアの女性と､

トロフィーを持っている制服姿の浮所くんが写っている､写真が目に入った｡