音楽塾の男たち (ページ12)

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嶺亜サイド

嶺亜「こんにちは､如恵留先生(^-^)」

如恵留「嶺亜､いらっしゃい｡全然いいよ｡さぁ､どうぞ(^-^)」

如恵留先生こと､川島如恵留さんに出迎えられ､家にお邪魔した｡

如恵留先生は､港町の海を調べている海洋学者｡

だけど､如恵留先生にはもう1つの職業がある｡

宮近「如恵留､お客さん?あっ､嶺亜じゃん(^-^)!」

廊下を通って､如恵留先生の部屋に入ると､

大きな水槽に浸かっている､上裸で赤い尾びれで､

黒髪で前髪に赤いメッシュが付いた青年がいた｡

嶺亜「宮近!ヤッホー(^-^)♪」

如恵留先生と暮らしている､水槽に浸かっている人魚・宮近海斗｡

宮近はオンディーヌ一族ではなく､アステリ一族という海星(ヒトデ)の特性を持った一族なんだ｡

宮近「今日は､どうしたんだよ｡しかも､学校帰りで」

嶺亜「ちょっと､如恵留先生に相談というか､話した方がいいかなって」

この家を訪れるようになったのは､人間の世界にやって来て､音楽塾に居候して数日後､

兄さんから「人魚の一族を支える学者がいるから､挨拶した方がいいよ」と言われて､来たことがきっかけ｡

如恵留「しめとまつくも来ているよ(^-^)」

嶺亜「どこにいるの?」

如恵留「中庭のプール｡俺､飲み物を持ってくるから行っておいで(^-^)」

嶺亜「うん」

宮近「俺も後から行くからな(^-^)」

部屋を出て廊下を通り､中庭を出ると大きなプールを目にした｡

中庭はプールの他に､パラソルやビーチチェアにビーチテーブルがある｡

まるで､プライベートビーチみたいだ｡

プールには､金髪でマゼンタ色の尾びれをした人魚と､

同じく金髪でオレンジ色の尾びれをした人魚が泳いでいる｡

嶺亜「しめ～!まつく～!」

プールに向かって呼び掛けると､泳いでいた人魚2人が俺を見て笑みを浮かべて､こちらに向かって泳いで来た｡

七五三掛「嶺亜､久しぶり(^-^)」

松倉「学校の帰り?俺もだよ(^-^)」

金髪でマゼンタ色の尾びれをした人魚が､

俺と兄さんと同じくオンディーヌ一族の人魚､七五三掛龍也｡

兄さんの親友で､俺や兄さんとは一緒に､

街にある森の湖の底で暮らしていたんだ｡

人間の世界では､美容師として過ごしていて街の商店街にある美容院で働いているよ｡

金髪でオレンジ色の尾びれをした人魚が､

宮近と同じ､アステリ一族の人魚､松倉海斗｡

俺より1つ上の高校2年生で､俺や兄さんと同じく音楽が大好きなんだ｡