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帰ってすぐ、小瀧くんから長文が送られてきた。




"Aさん、今日はほんまごめんなさい。
次からはしっかりAさんのことエスコートします。
だからまたデートしてください、僕諦めません。

Aさんがずっと好きです。"




とてもあどけなくて、垢抜けない文章だったけど、やっぱりなにかわたしのなかにつっかえるものはあって。



「 …はあ 」



なんだか返すのがめんどくさくなって、未読してしまったけど、

次の日も当たり前のように小瀧くんからメッセージが届いた。




"Aさん、今日の授業後、駅前の広場で待ってます"



わたし行かないよ?と送っても、返信は来ないし。




夏乃「 A、夕方空いてる? 」

「 え、あ、…うん 」



わたしはそのまま午後は友達の夏乃と過ごすことになった。

小瀧くん、いつかは見てくれるよね。と携帯をバッグの奥底に押し込んだ。









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「 夏乃、今日サークルの集まりじゃないの? 」

夏乃「 あーいいのいいの 」



「変な先輩しか来ないし」と笑う夏乃と二人でカラオケに来た。


少し小瀧くんのこと思い出して、心配になってしまった。
ちゃんとメッセージ見てくれたらいいんだけど。


でもそんなのは、楽しんでるうちに忘れてしまって。




夏乃「 Aはさ、彼氏作らないの? 」

「 え? 」



作る作らないとかじゃなくて、わたしには、



「 だって相手がいないから、... 」



いや、まてよ。相手はいる。ぱっと頭に浮かんだ顔。

あの大きなタレ目と小さな口に小さい顔。
小瀧くんのことをここで思い出すなんて、わたしは意識しすぎてる。



夏乃「 え、いんの!誰? 」

「 片想いダーリンってとこかな 」

夏乃「 ぶはっ、なにそれえ(笑) 」


夏乃が吹き出した時、ちょうど室内の電話が鳴り響く。退室十分前のコールだ。



夏乃「 …もう時間だし、外で話すか 」

「 うん 」


彼がしっかりとしてないって訳じゃない。


世の中にあんな子いるんだなあって知らなかったし、
言葉は全部浮いてるように聞こえるし、



小学校でも、中学校でも、高校でも、先輩に恋する男子なんて知らない。

だから彼は、現実離れしているとわたしが遠ざけてるだけなのかもしれない。


そう思ったから、



「 …ごめん、夏乃。ちょっと寄るとこある 」



カラオケを出て、足早に小瀧くんに言われた駅前の広場まで向かった。









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りぃな - この作品、めっちゃ好きです。小瀧くんの一人称がおれになるときが…何て言うか、やばいです (2020年10月24日 22時) (レス) id: 6d972d4f2d (このIDを非表示/違反報告)
楓花(プロフ) - えむさん» ありがとうございます〜!!遅くなってしまってすみません! (2019年1月22日 23時) (レス) id: dbd2bbadc1 (このIDを非表示/違反報告)
えむ - なんか、花男っぽいですね!たのしいです (2018年9月7日 20時) (レス) id: 3391b849bb (このIDを非表示/違反報告)
楓花(プロフ) - ミルキァさん» ありがとうございます〜!!アンチがいるんですけどそう言ってくださる方がいるだけで嬉しいです!(;;)ありがとうございました!! (2018年8月27日 19時) (レス) id: 6fd2095d8d (このIDを非表示/違反報告)
楓花(プロフ) - (さら)さん» ありがとうございます!続きは書く予定はありません(;;) (2018年8月27日 19時) (レス) id: 6fd2095d8d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:楓花 | 作成日時:2018年6月10日 23時

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