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事務所に戻ると、
夕子さんはバイタルセンサーを開けて説明を始める。
「未来だね〜。」
「人間の科学の力ってすごいよね〜。」
ミコトとふたり感心していると、
「端末に残されたバイタルデータを見れば2人が死んだ瞬間の体内変化がわかる。」
「死因の手がかりになりますか?」
「あー…なるかもな。」
中堂さんが端末のデータでの死因特定を口にした。
話は、ご遺族の所に端末を借りに行く所まできたが、
それを聞いていた所長が事務所に入って来る。
「みなさん、重要なことを忘れていませんか?」
「警察ですよね〜。」
「市ノ瀬さん、わかってるなら止めてください!」
「え、わたし?」
「いいですか、勝手に遺族に会って、また何かあったら大問題ですよ!」
「はい・・・。」
ミコトの沈んだ声が響いた。
「所長、地獄耳〜。」
「こら、A。」
「で、警察に電話するんでしょ。私してこよーか?」
「うん、お願い。」
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「バイタルデータ?」
電話すると、毛利さんたちはすぐにUDIに足を運んでくれた。
話によると、夕子さんを襲おうとした権田原は、
前にも同じような事件を起こしていることがわかった。
「女の敵だな、こりゃ。」
「その被害者のうちの誰かが、2人を殺した。」
「気持ちわかる〜。」
毛利さんが珍しく殺人を前提に話を進めるので、
疑問に思ったミコトが尋ねると、
毛利さんは、
「もう、上が動いているんです!連続殺人で!
この事件、‟本庁‟の担当になりました。」
「「!!」」
私と中堂さんが同時に固まるのがわかった。
毛利さんたちが帰った後、
残っていた職員たちも帰宅する。
駐車場で中堂さんに、
あの、と言うと、
彼は、何も言うなと言わんばかりに、
私の頭をその大きな手で撫でた。
「明日!」
「??」
「系さん、出てこなくていいですからね!所長室にでもいてください!」
「・・・ふっ。」
「な、なんで笑う!!///」
「いや、何でもない。」
軽く、ぽんぽん、と頭に手を置かれる。
ねぇ、系さん。怖いんですよ。
今もずっと、
『その人は、絶対にっ、っ・・・絶対にっ・・・殺してないっ・・・っ!!!』
連れて行かないで、どこにも、
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いろは(プロフ) - ハナさん» わかりました! (2021年1月7日 14時) (レス) id: aef4d38a58 (このIDを非表示/違反報告)
ハナ(プロフ) - ここではなんですので、ボードに書いていいですか……? (2021年1月7日 14時) (レス) id: 7b57897ee4 (このIDを非表示/違反報告)
いろは(プロフ) - ハナさん» 大丈夫です! (2021年1月7日 14時) (レス) id: aef4d38a58 (このIDを非表示/違反報告)
ハナ(プロフ) - いろはさん» 質問大丈夫ですか? (2021年1月7日 14時) (レス) id: 7b57897ee4 (このIDを非表示/違反報告)
いろは(プロフ) - あームさん» ありがとうございます!嬉しいです(^^)頑張るのでまた、読んでやって下さい! (2018年2月20日 18時) (レス) id: aef4d38a58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:いろは | 作成日時:2018年2月15日 18時