Please tell me**30 ページ32
今日、夏希達を連れてAに会いに行く。
冬花は初めてだから緊張しているみたいだけど、Aとは話せない。
例えどれだけ話したくても。
俺はやっぱりAの仏壇に置いておいてほしい、Aに誕生日プレゼントであげたピアスを持って家を出発した。
このピアスはAが凄く気に入ってくれて、何かあるときは必ず付けて、毎日磨いて大切にしてくれたもの。
「ねぇお父さん。お母さんってどんな人?」
「すっごい優しくていい奴だよ」
「お父さん、お母さんのどこが好きだったの?」
と聞かれて前を見て運転しながら答える。
「全部好きだったよ。でも唯一挙げるとしたら、笑顔かな」
と言う。
Aの実家はAの墓から車で数分の距離にある。
Aが死んだ時、お義父さんに殴られたっけ…
今でもあの痛みは忘れられない。
数時間でAの実家に着いた。
Aの家の前には、お義母さんが立っていた。
車から出る前に冬花に言わないと。
「冬花。何も見ても全てを受け入れろ。それが出来ないなら車から一切出るな」
と言うと冬花は強く頷いた。
シートベルトを外し久し振りに目にするAの実家に、緊張してくる。
「業さん……どうして来てしまったの…」
「すみません。長らくご無沙汰していました。こいつら、俺とAの子供です」
と言うとお義母さんは孫を見れたからか泣き出してしまった。
「そう…この子達が……」
冬花は驚いた顔で俺を見る。
それもそうだろう。
Aを嗅ぎ回っていたのに、皆Aと別れたと説明してくれたのだから。
その時、
「お、祖母ちゃん…久し振り、夏希だよ」
と夏希が目に涙を溜めて笑った。
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木戸藍楽(プロフ) - 結衣さん» そうでしたか!大丈夫です!!わざわざありがとうございました! (2015年12月19日 23時) (レス) id: 3693b8335e (このIDを非表示/違反報告)
結衣(プロフ) - 木戸藍楽さん» こちらの手違いでした…汗 すみません!! (2015年12月19日 21時) (レス) id: 5d8cb54828 (このIDを非表示/違反報告)
木戸藍楽(プロフ) - 結衣さん» ありがとうございます!!A……ですか?もしかすると目次ページの上にあるお名前にAとされてませんか?違ったならどこからAになってるのかお教えください… (2015年12月19日 13時) (レス) id: 3693b8335e (このIDを非表示/違反報告)
結衣(プロフ) - めっちゃいい話ですネ!!あと、名前がずっとAになってるんですけど、どうしてでしょうか… (2015年12月19日 7時) (レス) id: 5d8cb54828 (このIDを非表示/違反報告)
木戸藍楽(プロフ) - 蒼浬さん» 44話は私も辛かったです(笑) 業くんの脆い面を上手く表現出来ているのか不安です……ありがとうございます!頑張ります!!ただ業くんが可哀想に思えてきてなかなか更新する勇気がないんです…(笑) (2015年12月15日 23時) (レス) id: 3693b8335e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:木戸藍楽 | 作成日時:2015年11月27日 23時