唯唯諾諾 ページ4
「起立、礼。さようなら。」
その声と共に頭を下げる。
…はあ、ようやくテストが終わった。
席についた途端、張り詰めていた気が緩まって軽い眠気が襲ってくる。
テスト期間中ほぼ寝てなかったからだろう。心なしか体が熱い気はするし鼻水は出てくるし頭は痛いしで体調の悪さマックスだ。
…だけどこういうのは意識したら終わりなんだ意識しなけりゃ大丈夫なんだ気合いだ気合！……くっそ、ねみい。修造カモン。
正直帰って寝たいんだが今から塾なのだ。しかも周りを見渡してごらん。…テストさっき終わったのにもうみんな勉強したりしてるから。
こんなんばっかりだしテスト終わったからって気緩めてられないのが現実。
ふいに、聞き覚えのある声がして顔を上げる。
「Aー、」
教室の前からひょっこり顔を出すのはモモ。
『どしたー？』
椅子から立ち上がると、少しふらつきかけたのを抑えてモモの元へ向かう。
「ようやく！テストが終わったわけですけども！…今日、塾？」
少し眉を下げて聞いてくるモモに罪悪感を抱く、が…。すまん、休みなんかないのだ。
『残念ながら。』
その答えに更に下がるモモの眉。
「うう〜、A休みなさすぎだよ…ってかさすが牢獄科。早くも勉強してるね。」
苦笑いをするモモにハハ、と空笑いを返す。
そう、我らが特進科は別名牢獄科と名高き科なのだ。何そのあだ名ウケる。納得できるのがさらに一層ウケる。
するとモモがじっと私を見つめてくる。
『…なに？』
んん〜？と言いながら眉を顰めていくモモ。
「…A、もしかして体調悪い？」
ギク、と固まる私を見てより一掃険しい顔になったモモがぴとりと私のおでこに手を当ててくる。
「あっつい！！いやこれ絶対熱ある！」
『ない。』
「はい？」
『ないと思えばなくなる。』
…うわー般若みたいな顔。折角の可愛い顔が台無しやぞモモよ。
『…まー大丈夫だって。』
そう言ってへらりと笑うとペチン、と頭をはたかれる。いやいうて可愛いけど。痛くないけど。
「A！わたしの前では無理して笑わないって約束でしょ。とりあえず一旦保健室いこう」
剣幕に押されて手を引かれたままにとりあえず歩き出す。
「風邪をなめちゃダメなんだよ！こじらせたら死んじゃうこともあるって言うし…。まあAの方が詳しいだろうけど。」
まあ、そりゃ医者志望だしね。…そうか、こじらせたら死ぬこともあるな。確かに。
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勿忘草 - 突然道徳の授業が始まって吹きましたw (2020年7月12日 12時) (
レス) id: a69079c5f6 (このIDを非表示/違反報告)
Y.K - 900個目の投票しましたww (2020年6月19日 20時) (レス) id: 9536630108 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ - これで三周目 (2018年12月26日 11時) (レス) id: 56d3c1a18a (このIDを非表示/違反報告)
もちチーズ(プロフ) - りんごさん» 口先三寸というのは間違った日本語で舌先三寸というのが正しい日本語です！間違った日本語を披露してお恥ずかしい…！御指摘ありがとうございます。訂正させていただきます。 (2018年2月4日 14時) (レス) id: 0cb5a701fd (このIDを非表示/違反報告)
りんご - 口先三寸って舌先三寸じゃないんですか？？間違っていたらごめんなさい。 (2018年2月3日 17時) (レス) id: a064980027 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もちチーズ
| 作成日時：2017年10月22日 11時
